【Eコマース業界地図 「決済編」特集】 ECになだれ込むスマホ決済

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 ECサイトの「決済」では、クレジットカード決済やコンビニ決済、代金引換(代引き)などに加え、後払い決済やID決済が一般化してきた。キャッシュレス化の波の中、ECサイトへのスマホ決済導入も進んでいる。本特集はECのウェブメディア「eコマースコンバージョンラボ(ecclab)」と共同で、ECサイト向け決済のサービスマップをまとめた。多様化している決済サービスの現状把握に役立ててほしい。

 キャンペーン競争が過熱するスマホ決済が、ECサイトの決済市場になだれ込んできた。メルカリグループの「メルペイ」は5月29日からEC決済を開始。ソフトバンクとヤフーの合弁会社が提供する「PayPay(ペイペイ)」は6月3日、ヤフーショッピングやヤフオク向けに決済機能の提供を始めた。「LINE Pay」は8月22日、大手カートASP「MakeShop(メイクショップ)」と連携すると発表した。
 新興スマホ決済サービスは市場が大きいリアル店舗への導入を優先的に進めているが、ここ数カ月でECサイトへの導入を加速している。「PayPay」は現在、ヤフーグループのECサービスのみに対応しているが、いずれEC事業者の自社ECサイト向けの決済サービスも提供するだろう。
 「楽天ペイ」や「Amazon Pay(アマゾンペイ)」など実績豊富なID決済サービスは、EC決済から導入を進め、最近はリアル店舗への導入を進めている。利用可能なリアル店舗を増やすことで、ユーザーの利便性が向上し、さらに利用を促進できると考えている。


■ポイント消費が鍵に

 スマホ決済のECサイトへの導入を検討する際に注視すべきなのは、「ポイント消費」だ。
 「メルペイ」は「メルカリ」の売上金を利用できる決済サービスであり、「PayPay」は「ヤフーショッピング」利用時などに「PayPayボーナス」という名の特典を付与する。
 多様なキャンペーンに参加したり、リアル店舗で利用することで「ポイント」や「残高」が残るユーザーが増えるだろう。手軽に「ポイント」「残高」を消費する先としてECサイトは重宝されるはずだ。
 今後、ECサイトへのスマホ決済の導入は加速度的に増えるだろう。EC事業者は「ポイント消費」という観点でも、優先的に導入するサービスを選ぶことができる。

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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