【海外ECモール 諸国漫遊】連載1 〈中国編(1)〉巨大市場を支えるモバイル決済と物流

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 初めまして。EC管理システムを提供しているワサビの大久保裕史です。現在世界中には多くのECモールがあり、事業者にとってはまだまだ市場進出の余地があります。
 現地情報をふんだんに交え、読者の方がワクワクするような海外EC事情・越境ECのポイントをこの連載ではお届けしていきます。
 年々規模を拡大する海外ECの中でも、とりわけ中国の市場は急成長を続けており、その膨大なユーザー数と売り上げは世界中から注目を集めています。
 しかし、特筆すべきはその規模だけではありません。中国の商習慣や生活から生まれたユニークなサービスは、国外ではまだあまり知られていないのではないでしょうか。
 そこで、この連載初回では、日常生活での利用シーンを交えながら、中国のECとその周辺サービスを紹介します。


■モバイル決済は生活インフラに

 現在、中国のECを支えるものは主に二つあります。一つは成熟したモバイルペイメントで、もう一つは発展する物流システムです。この二つの要素が組み合わさるからこそ、中国のECは急激に発展しつつあると考えられます。
 これらのサービスは主にアプリに注力されており、ウェブサイト上のサービス以上の利便性を生み出しています。アプリ機能を持つことで、モバイル決済と物流システム、ECの三つが滑らかにつながり、巨大なオンライン市場を形成していると言えるでしょう。
 中国ECのほとんどは、「Alipay(アリペイ)」と「WeChat Pay(ウィーチャットペイ)」に依存しています。
 そして、この二つの大手モバイル決済は他のECアプリで決済が可能なだけでなく、映画チケットや「高鉄」(中国の新幹線)チケットの購入がそれぞれのアプリ内で完結します。もはや、中国の人々の日常生活に染み込んだサービスといえるかもしれません。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月20日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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