【海外ECモール 諸国漫遊】連載6 〈中国編(6)〉「独身の日」から中国市場を読み解く (2021年11月18日号)

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KOLによるライブコマースが加熱

 先日、世界最大のオンラインショッピングイベントである「独身の日」が、中国の大手モールを中心に開催されました。今回はその「独身の日」から、各モールの取り組みや日本商品の中国市場への広がりを解説していきます。


■各モールが大規模集客イベント実施

 今年で13回目となる「独身の日」。21年は熱烈な購買促進よりも、購買体験の質向上に注力するマーケットプレイスの動きが目立ちました。
 しかし、依然として中国のEC企業の競争は継続しており、「独身の日」セールはまさに各社のデジタル販売の戦場の様相を呈しています。
 アリババはセール期間が2週間に増え、消費者がゆったりと買い物ができるようになりました。宣伝については、特に「タオバオ」のライブストリーム(淘宝直播)による宣伝が拡大しています。
 セール初日に行われたトップKOL(キー・オピニオン・リーダー)である李佳琦と薇婭のライブストリーム視聴者数が合わせて5億人を超え、この2人のライブルームだけで200億元(約3573億円)の売上高を達成しました。
 例年通り11月10日の夜に、「双十一全球狂歓夜晩会」(トップレベルの芸能人や有名人が参加し、歌ったり踊ったりするテレビ番組)が放送され、その年のテーマに合わせた消費文化を打ち出しています。
 今年のテーマは、「美好生活 共同向往」(みんなともに幸せな生活へ)とされ、近未来感に満ちた新しいビジョンを消費者に提示しました。
 対して京東は、アリババとの直接対決を避けるため、10月31日にテレビ番組の放送を行いました。独自のエンタメイベントとマーケットプレイスが一体化した、この華やかなプロモーションはアジアのECならではで、今後も継続されると予想されます。
 もともと、リアル店舗で成長してきた家電小売販売会社の蘇寧(スーニン)は、リアルとオンラインを結び合わせてセール活動を行っています。店舗という得意分野を固めつつ、オンライン側でも事業を拡大する狙いが見られました。
 規模が少し小さなモールやライブストリームプラットフォームも、このセールを利用して売り上げを高めようとしています。しかし、アリババの資金と影響力が優勢で、全面的にリードする局面は続いています。


■日本企業が中国ECで戦うには

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月18日号で)

〈筆者プロフィール〉
大久保 裕史(おおくぼ ひろし)
 2012年に株式会社ワサビを設立。多機能EC管理システム「WORLD SWITCH(ワールドスイッチ)」の提供を通して、海外販売の促進を行う。ワールドワイドなネットワークを持ち、世界各地のECモールを網羅した独自の海外販路を提供する。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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