【〈速報「米国EC視察」〉IRCE参加レポート】〈前編〉 アマゾンが米国ECの中心に

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

アマゾン活用のセミナー

 今回は米国シカゴで開催された、世界最大規模のEコマースイベント「IRCE2018」に参加して分かった、米国のEC動向とニューヨークで視察した最新店舗について紹介します。
 「IRCE」は今回で14回目の開催となり、当社が日本代表パートナーを務めています。いつも.としては、6年連続で参加しており、日本より3年先を行くといわれる米国のEC動向を整理し、日本のEC市場の近未来を提言します。


■アマゾンファースト

 イベント参加から最初に共有するキーワードは「アマゾンがECの中心になった」です。いつも.ではこの現象を「Amazonファースト」と呼んでいますが、米国アマゾンの勢いは増すばかり。
 4年前は小売業界全体で「アマゾンの驚異にどう対応するか」ということが一つのテーマでしたが、2年前の「IRCE」ではいかに「アマゾンを活用するか」とテーマが変わるほど、アマゾンがECや小売り全体に浸透していました。今年のIRCEではいかにアマゾンをECの中心に置きながら、企業として売り上げを伸ばすかというテーマにまで進化していました。
 米国のEC市場を見ても、日本とは違って楽天市場のようなアマゾンと対抗するような存在はいないため、ECに占めるアマゾンのシェアは45%に近づき、一人勝ちの状態が続いています。影響力は今なお大きくなり続けています。


■レビューの重要性増す

 「アマゾンが中心になった」を印象付ける特徴的な手法として、ソーシャルや自社ECサイト、グーグル検索などから自社のアマゾンのページに誘導する取り組みも紹介されていました。
 アマゾン内での競争は激化しています。アマゾンの検索表示で優位な場所を獲得するのも大変です。スポンサープロダクト広告のクリック単価は、日本の2倍以上となっており、広告を投下できる体力のある会社か、レビューをたくさん集めて上位ポジションを取れている会社でなければ売り上げを伸ばせない現象も出ています。
 アマゾンにおけるレビューの重要性は増しており、レビューの多さが購入率上昇につながるというデータも紹介されています。今後、日本でもレビュー対策は非常に重要になってくるでしょう。良いレビューをたくさん持ち、広告もうまく活用している企業はアマゾンで売り上げを大きく伸ばしています。
 アマゾンに関して日本は、米国における2年前の「アマゾンをどう活用するか」のステージだと分析しています。米国ほど、極端な動きはないかと思いますが、今からアマゾン内の競争が激化することを予測して、主力商品のコンテンツを拡充したり、良いレビューを集めたり、広告を最大限活用できる運営体制を作る準備が必須になるかと思います。
 次回は「IRCE」内のセミナーで共有された、米国で成長しているEC企業の事例を中心にレポートいたします。(つづく)


〈執筆者略歴〉 いつも.上席コンサルタント 高木修氏

 いつも.のECコンサルティングノウハウを開発する部門の責任者を行いながら大手企業のEC事業拡大のコンサルティング業務も手掛けている。米国在住経験もあり、海外ECモデルの変遷にも精通し、6年連続で米国視察を行い、米国の小売りおよびEコマースの最新動向も収集・整理して日本での活用を提案している。

アマゾンに顧客を集める手法を解説

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ