【Eコマース業界地図〈「ECモール&プラットフォーム編」〉】 〈au Wowma!〉auコマース&ライフ 八津川博史社長/コト系商材を「ワウマ」に投入

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 ECモール「auWowma!(エーユーワウマ=auワウマ)」を運営するauコマース&ライフ(本社東京都、八津川博史社長)は19年4月1日付で、KDDIコマースフォワード(KCF)とルクサが合併して商号変更した。現在、「auワウマ」のほか、フラッシュセールサイト「LUXA(ルクサ)」を運営している。合併後の影響や今年の計画を八津川社長に聞いた。

■全体の流通総額は31%増で推移

 ─「au WALLETポイント」と「Ponta(ポンタ)」のポイントを統合する発表があった。20年5月からだが、ポイント統一は「auワウマ」にも影響するのか。
 一つ言えるのは、ポイントの統合でID単位が1億以上になることだ。ポイント経済圏では最大の会員規模になるので、大きな可能性を感じている。
 ─KCFとルクサの統合後、どのような影響が出ているのか。
 お客さまに向き合い、サービスを磨くところは、かなり戦っていける集団になってきている。かつ、auのベストコマースという方針を明確に打ち出して、auの店舗で「auワウマ」の案内を行ったことで、auのお客さまに対して、われわれのことを知り、ご購入いただくといった、新規のお客さまに来ていただく大動脈ができつつある。
 ─当然、流通総額も増大しているのか。
 au店舗における営業の強化は一つのブースターとなっており、全体の流通総額は前年同期間比31%増で推移している。
 ─11月から「auワウマ」に出店している店舗のコミュニティープラットフォーム「au Wowma!Salon(エーユーワウマサロン)」の提供を始めた。この狙いは。
 どういった機能やサービスをもっと磨いていけばいいのか、われわれだけで考えるよりも店舗さまと一緒に向き合って率直な意見をいただきながら、サービス構築のスピードを今までよりさらに引き上げていきたい。さらに「ルクサ」と一緒になったことで取引先であるメーカーやブランドと、「auワウマ」に出店している店舗さまが一緒に話をしたときに、何か新しい化学反応みたいなものが起こせないか、「auワウマ」ならではの新しいコミュニティーの場みたいなところにできればと思っている。


■マイナンバーCはECにも影響

 ─4月以降の新年度に取り組んでいくことは。
 「ルクサ」が手掛けているコト系の商材、具体的にはレストランの利用だとか旅行商材、クルーズ船上での食事といった、ちょっとぜいたく感があって手軽に体験いただけるような商材を、「auワウマ」上にも投入していきたいと考えている。19年12月から新たな商材としてデジタルコードの取り扱いを始めた。デジタルコードを「auワウマ」で購入いただくと、ポイントで買えるしポイントが付いてくるのでコンビニ等で買うよりもお得だ。あとは通信のデータ販売だ。スマホを2ギガで契約されている方のデータが足りなくなったら、「auワウマ」上でデータチャージがお得にできる。形があるものにこだわらず、形がないような商材を「auワウマ」上に取りそろえていく。
 ─20年のEC市場をどのように予測するか。
 東京オリンピックがあるので、通常のECにもいろんな変化が出ると思っている。それに伴い訪日外国人が増えるのは間違いなく、そのことが訪日外国人の数が伸びていくきっかけになるのではないか。それによって、どんな動きを取っていくのか、その部分も考えていく必要がある。オリンピック開催後からマイナンバーカードと決済情報がひも付く形になる。そして消費増税のときとは比べものにならない還元策を取っていくと国が発信しているが、あれは相当大きくECの世界に影響が出るのではないかと考えている。おそらく、日本のEC化率が一段上がる可能性を秘めているのではないか。

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