〈ドコモ、シャープ〉 ミールキットECで成果/単身世帯など新市場を取り込み

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シャープが11月14日から発売する冷凍品の販売サイト

 カットされた食材とレシピがセットになった「ミールキット」の市場に参入した異業種企業が、ECで成果を挙げつつある。NTTドコモが7月に開始したEC「dミールキット」は、すでに1000人の定期会員を獲得。シャープが手掛けるEC「ヘルシオデリ」も順調に利用者数を増やしており、11月14日には冷凍のミールキットを投入するなどサービスの幅を広げていく。両社に共通するのは、共働き世帯や子育て層に加え、単身世帯といった新たな市場の取り込みに成功している点だ。両社の取り組みを踏まえ、ミールキットECの最新動向を探る。

■dミールキット、1000人の定期会員

 NTTドコモ(以下ドコモ)が7月25日に、オイシックス・ラ・大地と共同で始めたオリジナルのミールキット「dミールキット」のECが、順調な滑り出しを見せている。開始2カ月が経過した現状について、ドコモのスマートライフ推進部で「dミールキット」の責任者を務める櫻井稚子部長は、「想定よりも順調に推移している。意外と男性の利用者も多かった」と話した。お試し商品の「トライアルキット」の販売数は約1万食を販売し、定期便の会員数も1000人を超えた(11月6日現在)。
 当初2カ月間は、ドコモが持つオウンドメディアを駆使し、プロモーションを実施。ダイレクトメール(DM)によるアナログの販促も取り入れた。DMは、ドコモが持つ子育て層をセグメントし、ミールキットの利用に親和性の高い層に発送。ウェブで訴求するキャンペーンよりも割引の限定価格を訴求したことも利用増につながり、当初25%の転換率が35%に引き上げられたという。櫻井氏は「新製品の発表会を実施したことで、さまざまなメディアに取り上げられて認知が広がり、会員獲得につながった」とみる。
 DMには、紙媒体による一覧性を重視している。DMにもQRコードを記載し、ウェブへの誘導につなげた。スマホでは商品写真が小さいが、写真が大きく掲載できるDMについて、「家族、特に夫に対して説明する際の有力なツールになった」(櫻井氏)とその効果について話す。
 お試し購入で利用した顧客に対して2回目以降の購入を促す施策として、メルマガの配信だけでなく、10月からは電話による販促活動を開始。外部のコールセンターに委託し、オイシックスと共同でアプローチしている。現状では25%の転換率を想定内とするが、ウェブでは伝えきれない訴求点を説明することで転換率を引き上げる。
 子育て層を顧客に持つ企業と共同での施策を視野に入れ、年内に約1万人のアクティブな定期会員獲得を目指す考えだ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月14日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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