【クイックコマース最前線】 市場は”新局面”に突入/LINEヤフーはビジネスモデルを変更(2025年5月15日号)

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ショッピング統括本部プロダクション3本部本部長クイックコマース本部本部長・駒田博仁氏

ショッピング統括本部プロダクション3本部本部長クイックコマース本部本部長・駒田博仁氏

 クイックコマースの市場が再び変化している。コロナ禍の巣ごもり需要を後押しに、最短数十分で商品が届くクイックコマース市場は急速に拡大した。だが、コロナ禍が収束し、街に人流が戻ると、クイックコマースを利用するユーザーは減少した。実際に外資系企業が日本から撤退したり、自己破産する日本企業も出てきた。変化する市況感に対応するべく、LINEヤフーはクイックコマースサービスのビジネスモデルを大きく変更した。ONIGO(オニゴー)は従来から取り組む小売店との連携をさらに強化している。確実にクイックコマースの市場は”新たな局面”に突入している。クイックコマースサービスを提供する有力企業の戦略について追った。

 クイックコマースとは、最短数十分~数時間以内で注文した商品を配達する即配サービス。これまでは、配送専用倉庫と呼ばれるダークストアから商品を配送するモデルが多かった。閉店したコンビニエンスストアの跡地などを借りて、商品を陳列して配送する。そのため、近隣地域への迅速な配送が可能だった。
 だが、ダークストアの運営は賃料、人件費、電気代などの固定費が高く、サービスを終了する事業者が多かったようだ。


■モール型に変更

 LINEヤフーと出前館は24年、クイックコマースのサービスを刷新した。サービス名を「Yahoo!(ヤフー)マート by ASKUL」から、「Yahoo!(ヤフー)クイックマート」に変更。従来のダークストア型からモール型に変更した。
 「やはり当社の場合でも、ダークストア運営による固定コストが大きくのしかかり、別のモデルでの運営が必要だと思った」(ショッピング統括本部プロダクション3本部本部長クイックコマース本部本部長・駒田博仁氏)と説明する。
 「ヤフークイックマート」では、

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月15日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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