【美容通販企業の注目商材と販売施策】 〈インタビュー〉ミルズインターナショナル 櫻井聡代表取締役社長、小原真一戦略室室長/新作モテ香水は売れ行き1.5倍(2022年6月30日号)

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櫻井社長(写真左)と小原室長

櫻井社長(写真左)と小原室長

 香水ECのミルズインターナショナル(本社神奈川県、櫻井聡社長)は、男性から人気の「モテ香水」の「ライジングウェーブ ゼロ」シリーズから、新作「ライジングウェーブ ゼロ リブート」(以下「リブート」)の先行予約を5月20日に開始した。予約数は想定の1.5倍ペースで推移しており、年間で7500本の販売を見込む。櫻井聡代表取締役社長と、制作・マーケティング・開発を統括する小原真一戦略室室長に、「リブート」の販売拡大に向けた期待値や今後の目標を聞いた。

 ─「リブート」の予約数が200本超(6月17日現在)になった。
 櫻井 香りが想像しづらい新作の香水にもかかわらず、通販で予約数が堅調に推移していて、早くも手応えを感じている。前作の「ライジングウェーブ ゼロ エクスタシー」の影響が大きいのではないかと思う。累計で約4万2000本を販売してきた。これまでのファンが新作にも期待しているのを感じる。
 小原 香水市場では、円安や原価高騰の影響で既存の香水の値段が高騰したり、商品によっては市場の流通量が激減している。このことも理由の一つとみている。
 櫻井 今まで使っていた香水が値上がりしたことをきっかけに、新しい香水を探し、かつて使っていたことがある「ライジングウェーブ」シリーズに再び目を向ける男性は多いのではないか。「ライジングウェーブ ゼロ」シリーズはワンランク上の、30代前後からそれ以上の年齢の男性をターゲットとしている。ちょうど、香水の「乗り換え」を検討している年齢層に刺さるのではないか。
 こうした香水市場の情勢を踏まえた需要に応える形で、ラグジュアリーな印象や香りを意識した新作「リブート」が反響を得ていると考えている。「リブート」の価格は税込3980円で、内容量は100ミリリットル。


■異性を引きつける上質な香り

 ─「リブート」の発売日は7月3日の予定で、アマゾン、楽天市場、ヤフーで販売していく。
 櫻井 このペースなら、いわゆる「モテ香水」として男性顧客から支持されてきた前作と同様に、年間7500万本超の販売が期待できそうだ。
 小原 今作の「リブート」も「モテ」を意識した、異性を引き付けるような香り。ゼラニウムがベースで、シトラス、ハーブの一種であるベチバーなども加えている。シリーズの既存ファンだけにとどまらず、認知拡大に努めて新規顧客の獲得に乗り出す。
 ─「リブート」は香水全般に多い仕入れ商品ではなく、ミルズインターナショナルが開発の中心となっている。
 櫻井 「香水屋が自分でも買いたくなるような香水」を心掛けて、香りの開発、ボトルのデザインまでこだわりを追求した。20~30代はもちろんのこと、40代や50代の男性が使っても満足いただけるような上質な香りに仕上げている。
 小原 「リブート」は、シリーズで6年ぶりの新作。昔からのファンや、「これから『ライジングウェーブ』を冠する香水を使ってみたい」という方に一度は使ってほしい。また、商品名にもあるコンセプト『REBOOT=再起動』にあるように、自分を変えたい、変えていきたいという方の後押しになりたい。
 コロナがだんだん終息に向かい、世界もまた新たな新時代に突入する中、
 この「リブート」はまさに「再起動」にふさわしい商品になっていくのではないかと思っている。


■「香り」関連商品で日本一の企業に

 ─現在、香水通販市場の首位に位置する。22年9月期の香水通販売上は前期比24.9%増の24億8900万円で目標を上回った。今後の戦略は。
 櫻井 今後は、香りを中心とした通販市場全体でナンバーワンを目指す。例えばボディーケア商品、カーディフューザー、ポプリのような感覚で香りを持ち歩ける小型カードなど。香りを前面に押し出せるプロダクツは香水だけにとどまらない。多方面の需要掘り起こしを意識した商品開発にアクセルをかけていく。

「ライジングウェーブ ゼロ リブート」

ラグジュアリーな印象や香りを意識した新作「リブート」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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