機能性表示食品制度発足から6年が経ち、素材各社が取得するエビデンスの質もさらに高まってきている。各社はターゲットを明確に見据えた研究を行うようになっている。エビデンス取得の目的は主に(1)機能性表示食品の届け出受理(2)エビデンスの深化(3)素材の可能性拡大─の三つ。(1)の機能性表示食品化で追求されるのは「何をどこまで表示できるか」ということだ。一方、機能性表示食品化が期待できない素材についても、素材会社が、(2)のエビデンスの深化のための研究を地道に続けるケースは少なからずある。動物試験で効果が確認されていた効果について、ヒト試験で再確認するケースもあるし、ヒト・動物で確認されている効果について、メカニズムの探索を行うケースもある。(3)の素材の可能性拡大のための研究も重要だ。健康に対する効果が確認されていた素材について、美容効果のエビデンスを取得し、訴求点を拡大するといった取り組みだ。エビデンスの取り方が、マーケットの需要とマッチすれば、一躍ヒット素材となる可能性もある。エビデンス取得に真摯(しんし)に取り組む各社の一押し素材を紹介する。
(続きは、「日本流通産業新聞」8月5日・12日合併号で)
■掲載記事
・ドクターセラム〈「セラム―シルクフィブロイン」〉/アジアからの引き合いが増加
・〈インタビュー 「OptiMSM」「ユニベスティン」を提案〉CICフロンティア 板波英一郎社長/関節ケア2素材、豊富な臨床データ
・日本ハム中央研究所〈豚軟骨抽出物「P―コンドロイチンNHZ」〉/SRに基づく届け出が初受理
・東栄新薬〈露地栽培アガリクス「KA21株」〉/やせ菌増殖で特許出願も
・〈注目OEM企業〉アピ 「ヒットする可能性高い健康食品」を開発
・〈インタビュー〉タヒボジャパン 畠中茂英社長/抗ウイルス・抗菌活性を新たに確認
・〈注目OEM企業〉天真堂 指定医薬部外品のラインアップを拡充
・ニュートリション・アクト〈「オレアビータ」〉/筋肉の維持増強にも効果
・タマ生化学〈「グリーンルイボスエキス」〉/スポーツサプリ配合で注目度向上
・〈インタビュー 注目OEM企業〉 協和薬品 蜷川雄一社長/「考動と変革」を旗印に経営を推進
・浅井ゲルマニウム研究所〈「アサイゲルマニウム」〉/感染症の重症化予防の可能性
・東洋新薬〈●(●は「葛」の下部分が「匂」)の花エキス〉/茶やチョコでも機能性表示
・シオノギヘルスケア〈「イソサミジンエキス」〉/排尿機能障害を改善
・〈インタビュー 注目OEM企業〉DDS 佐藤美次社長/「NMN」のDDS化にも成功
・ユニキス〈「ルテマックス2020」〉/機能性表示、多数の実績
・〈注目OEM企業〉日興薬品工業「Tパウチ」 本社工場でGMP取得
・からだサポート研究所〈「サトナシール」〉/抗糖化作用で新臨床
・〈インタビュー 三菱ガス化学「BioPQQ」〉三菱ガス化学トレーディング 化学品BU化学品第一部化学品第一グループ 立川智一主席/認識能力の維持に役立つ「BioPQQ」を提案
・〈インタビュー 注目OEM企業〉三協 和田伸行代表取締役副社長、単少傑学術部次長/機能性表示食品分野の拡大・強化へ
・光英科学研究所〈乳酸菌生産物質〉/城西大との共同研究で検証
【エビデンス素材】 各社の一押し素材を紹介(2021年8月5日・12日夏季特大号)
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