消費者庁は3月4日、亜塩素酸による除菌効果または空間除菌を標ぼうするスプレーの販売事業者3社に対し、景品表示法違反で措置命令を行った。スプレーに含有される成分の作用により、あたかも空気中における抗ウイルス作用や、除菌効果が得られるかのように示しており、優良誤認と見なした。再発防止策の徹底などを命じた。
措置命令を行ったのはIGC(アイジーシー、本社東京都、市橋俊華社長)、アデュー(本社東京都、高松亜寿美社長)、ANOTHER SKY(アナザースカイ、本社東京都、杉山剛浩社長)の3社。
抗ウイルス作用や除菌効果に加えて、対象物に噴霧することで、排泄物や吐物などが存在する環境下でも除菌効果が得られるかのように表示していた。
措置命令の対象となった商品はIGCの「スーパーキラーV」、アデューの「BMV Blocker」、ANOTHER SKYの「AIROSOL(エアロゾール)空間除菌」。
3社ともECサイトなどで販売していた。容器に添付したラベルや、自社ウェブサイトに優良誤認表示をしていた。
3社は表示の根拠を示す資料を提出したが、いずれも合理的な根拠と認められなかった。
アデューは3月5日、「速やかに不適切な表示を改善し、今後誤解のないように適切な表示とウェブ上での情報発信の改善を行う。除菌に関して疑うことなきエビデンスと研究を提示していきたい」とのコメントを出した。
IGCは「再発防止のため管理体制の一層の強化に努める」としている。ANOTHER SKYにもコメントを求めたが、3月9日までに回答は得られていない。
消費者庁/除菌表記に措置命令/スプレー販売の3社に
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