【2018年 EC業界重大ニュース】 ライブコマース、相次ぐ参入と撤退/売り上げ貢献には継続が必須

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あしたるんるんラボはライブコマースを活用し、女性向け商材を販売する

あしたるんるんラボはライブコマースを活用し、女性向け商材を販売する

 EC事業者の注目を集めるライブコマースだが、18年は参入が相次いだ。ただ、すでにライブコマースから撤退している事業者もいる。有力な販売手法としてライブコマースを活用するには継続的な実施が必須のようだ。
 ヤフーは7月、ヤフーショッピング内でライブコマースに焦点を当てた販促企画を実施した。これまでに200店を超える店舗がライブコマース機能を活用。ただその中には、現在活用をやめている企業も多い。
 女性向けオリジナル商品の通販を展開するあしたるんるんラボは今年に入り、ヤフーショッピングとメルカリ内でライブコマースを始めた。各チャネルで週に2回、ライブ動画を配信している。
 1〜2時間の配信で20万円以上を売り上げるケースもあるという。「売り上げを上げるというより、女性ホルモン系の商品を提案するにあたり、顧客の反応を見るために始めた」(内村隆男社長)と経緯を語る。
 ゴルフダイジェスト・オンラインは今年1月、メルカリ内でライブコマースを始めた。ただ現在は、実施していない。理由を「メルカリの仕様が効率良く商品を販売するには適していないと判断した」(ブランディング推進室)と説明する。
 ジュエリーブランドを展開するザ・キッスは6月、自社サイトにライブコマースシステムを導入した。これまでに6回ライブ動画を配信している。9月に実施した際にはネックレスを販売。配信当日を含む1週間で約120万円を売り上げた。
 適切なサービスを利用できているかに加え、継続性が重要になる。ライブコマース事業を展開するCandee(キャンディー)は「視聴者は格好いい動画をライブコマースに求めていない。コストをかけないことが継続性を生む」(鍛治良紀上席執行役員)と指摘する。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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