〈生鮮系EC〉 物流体制の整備が活発化/コロナ禍で増えた流通量に対応

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「ORD海老名ステーション」の外観

「ORD海老名ステーション」の外観

 生鮮系EC・宅配企業で、物流体制を強化する動きが活発化している。各社は昨年、コロナ禍の外出自粛に伴って受注が急増。受注や新規会員登録を停止せざるを得なくなった企業もあった。今年も生鮮食品をネットで購入する傾向が続いており、物流体制の整備で対応する。オイシックス・ラ・大地は今秋をめどに新たな物流拠点を稼働し、稼働量を従来の2.8倍に8倍にする。イトーヨーカ堂のネットスーパーも23年春に新物流拠点を稼働する計画だ。安定した物流体制を構築する各社の取り組みについてまとめた。

【オイシックス・ラ・大地「Oisix」】 新拠点で稼働量2.8倍に

 オイシックス・ラ・大地は8月5日、神奈川県海老名市に食品EC「Oisix」の新たな物流拠点「ORD海老名ステーション」を開設、今年10月から本格稼働する。
 同市内にある既存施設から敷地面積を約3.7倍、物流稼働量をこれまでの約2.8倍にそれぞれ拡大。投資額は約40億円で、構築を手掛けたプロロジスによると、全フロア冷蔵の物流センターとしての規模は過去最大になるという。「Oisix」の専用施設となり、全国の契約農家から入荷した野菜や生鮮食品を集約し、各地域に出荷する。
 需要の急拡大を受けてオイシックス・ラ・大地では20年4月に出荷キャパシティーが超過。4月末までの1カ月間、新規会員登録を停止したことで、会員約1万人の純増を逸したという。21年3月期は、グループのらでぃっしゅぼーやのセンターを間借りするなどで対応。その後も「巣ごもり需要」を捉える形で、21年3月期末の会員数は前年度から7万人増えて30万人を超えた。
 8月5日に開催した新センターの竣工式で高島宏平社長は、

(続きは、「日本ネット経済新聞」8月19日号で)

「ORD海老名ステーション」の内部の様子

「ORD海老名ステーション」の内部の様子

竣工式の様子(写真右=髙島宏平社長)

竣工式の様子(写真右=髙島宏平社長)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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