機能性表示食品/6月12日、市場流通開始/発売初日で従来の10倍の注文も

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6月12日、機能性表示食品の発売が解禁となった。市場に一番最初に出たのは、キユーピーが通販限定で発売した「ヒアロモイスチャー240」。同社によると発売初日は「ウェブ経由の注文が通常の10倍程度あった」(広報)と言う。6月19日にはファンケルや森下仁丹が機能性表示食品の発売開始を予定している。食品や健康食品を扱う事業者の期待感は、さらに高まりそうだ。
キユーピーが発売した「ヒアロモイスチャー240」は、既存の健康食品「ヒアルロン酸Bio(ビオ)」のリニューアル商品。ヒアルロン酸Naを機能性関与成分としている。「ヒアルロン酸Naは肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能があることが報告されています」と表示。同社の通販事業を手掛ける子会社トウ・キユーピーの運営するECサイト「アヲハタネットショップ」を中心に、通販限定で展開する。
 同社は5月28日、「ヒアロモイスチャー240」の特設サイトを開設、同日にはランディングページも公開した。発売日である6月12日には、全国紙2紙に全面広告を掲載。今後の広告展開としては、「6月は新聞広告をコンスタントに展開する。ラジオ広告の展開も始める予定」(広報)としている。「ヒアロモイスチャー240」の発売日当日の売れ行きについては「問い合わせが多い。注目されている商品であることが分かり、手応えを感じている」(同)と言う。初日のウェブ経由の注文は、リニューアル前の「Bio」と比べて10倍程度多く、「通販事業全体の受注数としても、普段より30%程度増えている」(同)と言う。
 各社の機能性表示食品は順次市場に投入される。6月16日にはキリンのノンアルコールビール「パーフェクトフリー」の販売が開始される。6月19日には、ファンケルや森下仁丹が、機能性表示食品の流通を、通販・店販ルートで始める。ライオンやアサヒフードアンアンドへルスケアの健康食品も順次発売される予定だ。
 機能性表示食品7品目の発売を予定している森下仁丹では「(機能性表示食品の発売により)通販売り上げとしては、5~10%は伸ばしたいと考えている。これまで店舗販売が占める売り上げが小さかった分、店舗販売の成長率は高いのではないかと期待している」(駒村純一社長)と期待感を示す。
 広告展開については「広告を見た消費者がすぐ注文したりできるよう、商品の発売後に展開していく。テレビやラジオ、紙媒体の広告、交通広告などを出す計画だ」(広報部)と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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