メルカリ/Origamiを買収/信金中金と連携、サービス拡充

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 メルカリは1月23日、子会社で金融サービスを提供するメルペイ(本社東京都、青柳直樹CEO)が、スマホ決済サービス「Origami Pay」を展開するOrigami(オリガミ、本社東京都、康井義貴社長)を子会社化し、メルカリの孫会社にすると発表した。株式の取得価額は非公開。株式譲渡実行日は2月25日を予定している。
 Origamiは16年から決済サービス「Origami Pay」の提供を開始している。18年9月、信金中央金庫(信金中金)と資本提携を締結、地域の中小事業者へ決済サービスの導入を進めてきた。
 今後は消費者や加盟店への周知を行った後、メルペイのスマホ決済サービス「メルペイ」にサービスを統合する。メルカリ、メルペイ、Origami、信金中金らで地域の中小事業者に向け「メルペイ」の導入を推進していく。
 ある決済代行事業者は「PayPay(ペイペイ)に差をつけられていることもあり、メルペイの動きはユーザー数でなく、オリガミの利用加盟店の統合と信金中金の営業網での地方の営業体制の強化を狙ったもの」と分析する。
 スマホ決済サービス事業者に関する動きとしては19年12月、スマホ決済サービスを展開する「メルペイ」「LINEPay」「NTTドコモ」「KDDI」ら4社による、「Mobile Payment Alliance(MoPA)」が業務提携を解消した。
 キャッシュレス決済の戦略的普及・推進が提携の狙いだったが、LINE Pay側のサービス方針転換を機に提携を終了した。LINEは19年12月、Zホールディングス(HD)との経営統合に最終合意をしている。
 スマホ決済サービス事業者数が飽和状態にある中、提供サービスの多角化に向けた動きがあるようだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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