アスクル/岩田社長は退任/売渡請求は行使せず

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株主総会後に会見した岩田彰一郎社長

 アスクルは8月2日、定時株主総会を開催した。支配株主であるヤフーやプラスから退陣を求められていた岩田彰一郎社長は、再任を否決された。岩田社長は「不本意な結果で大変遺憾」と悔しさをにじませた。アスクルは8月1日に予定していた取締役会を急きょ取りやめ、ヤフーからアスクル株の売渡請求は行使しなかった。
 ヤフーとプラスは7月24日、岩田社長と社外取締役3人の再任に反対する議決権を行使していた。ヤフーはアスクル株を約45%保有、プラスはアスクル株を約11%保有しており、4人の取締役の再任否決は決定的だった。
 株主総会ではヤフーの常務執行役員でアスクルの社外取締役を務める小澤隆生氏が、「ヤフーの立場で話させていただくと、『ロハコ』のリバイバルプラン自体に異存はない。ヤフーもバックアップしていく。ヤフーは執行に問題があると考えている」と岩田社長の再任否決の理由を述べた。
 岩田社長は株主総会後に記者会見を開き、「総会の決議を重く厳粛に受け止め、今日で経営から退く。問題が公になってほぼ20日間、アスクルでどういった問題が起こっているのか、何が真実なのか知らしめていただいた。特に日本の上場企業、特に親子上場のガバナンスの在り方について根本的な問題提起ができたと考えている」と話した。
 残された執行部に対しては、「密室の見えないところで物事が決められる恐怖と戦わないといけない。今日、目前にした少数株主や従業員、エージェント、取引先の顔を思い出し、しっかりと役割を認識して行動してほしい」と期待を述べた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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