ZOZO 18年4―9月期/ゾゾ取扱高は17.4%増/物流やPBのコスト増で減益

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 ZOZO(ゾゾ)が発表した18年4―9月期におけるファッションECモール「ゾゾタウン」事業の商品取扱高は、前年同期比17,4%増の1367億1900万円だった。堅調に商品取扱高を拡大しているが、増加率は同22,5ポイント減少した。PB商品「ゾゾ」の売上高は計画値の36%にとどまった。物流費や「ゾゾ」のための人件費・販促費が増加し、四半期純利益は同34,1%減の62億9100万円になった。
 「ゾゾタウン」にしまむらなど有力ブランドが出店し、9月末時点の店舗数は1183店舗にまで拡大した。今年5月にはセールイベント「ZOZOWEEK(ゾゾウィーク)」を開催し、販促を強化した。
 店舗数が拡大し、販促を強化している一方、「ゾゾタウン」のトップページをPB商品「ゾゾ」の情報が占有しており、出店ブランドの露出が減少。出店企業からは「PBが始まってから流入数が減っている」との声も上がっている。
 成長エンジンとして期待が大きいPB商品だが、純第2四半期(7―9月)の売上高は5億4000万円にとどまった。15億円の売上高を計画しており、達成率は36%にとどまった。受注ベースの売上高は15億4000万円に達していたが、生産工程に一部不具合が生じ、納期が遅れている。
 「現在、生産工程の不具合は解決している。納期遅延は年内に解消する見込み」(前澤友作社長)と説明する。
 エンジニアやPB開発のためのスタッフを積極的に採用しており、人件費は同33,9%増となった。「ゾゾスーツ」の生産コストなどを含むプロモーション関連費用は同169,9%増だった。配送運賃の値上げや「ゾゾスーツ」配布のためのコストが増加し、荷造運賃コストは同75,5%増となっている。
 20年3月期における「ゾゾタウン」事業の商品取扱高は、前期比25・5%増の3300億円を計画している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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