【「LINEギフト」の現在地は?】 GMVは29%増/累計ユーザーは3500万人を突破(2024年10月3日号)

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LINEヤフーの嘉戸彩乃執行役員ソーシャルコマース統括本部長

LINEヤフーの嘉戸彩乃執行役員ソーシャルコマース統括本部長

 「LINE」でギフトを贈ることができるソーシャルギフトサービス「LINEギフト」が成長している。24年3月期の「LINEギフト」の流通額(GMV)は前期比29%増だった。24年4―6月期(第1四半期)のGMVも前年同期比42%増と高い成長を遂げている。成長の要因について、LINEヤフーの嘉戸彩乃執行役員ソーシャルコマース統括本部長は「配送ギフトの需要拡大や、『母の日』『父の日』などのシーズナルイベントでの利用拡大などが関係している」と説明する。「LINEギフト」の現在地や今後の成長戦略、売り上げを伸ばす出店企業の秘訣などについて迫る。

■年間利用者1900万人

 「LINEギフト」は「LINE」で気軽にギフトを贈れることから、急速に利用者を拡大してきた。「LINEギフト」の年間利用者(23年4月~24年3月の間に「LINEギフト」を贈った、もしくは受け取った経験があるユニークユーザー数)は約1900万人を超えている。累計ユーザー数は24年7月時点で3500万人を超えている。
 「LINE」のMAU(月に1回以上利用や活動があったユーザーの数)は9700万人いるため、「LINE」ユーザーの約5人に1人が「LINEギフト」を利用している計算になる。
 「LINEギフト」は、「eギフト」と住所を知らなくても自宅にギフトを贈れる「配送ギフト」を展開しており、近年は「配送ギフト」のシェアが拡大している。23年3月期の配送ギフトのシェア率は39%を占めており、19年3月期の配送ギフトのシェア率が17%だったため、約2倍の比率に拡大している。
 「23年10月時点で『LINEギフト』に出店しているショップ数は約1500店舗、23年11月時点において、取り扱い商品数は約40万点となっている」(嘉戸執行役員)と話す。
 さまざまなジャンルのショップと豊富な商品が増えたことで、「LINEギフト」の利用者も増加している。


■イベント当日にGMV増

 「LINEギフト」はイベント当日にGMVが急速に拡大する傾向がある。24年度の「母の日当日」のGMVは前年同日比60%増、「父の日当日」のGMVも同68%増だった。
 「手元にギフトが届くのは後日だが、『LINE』でギフトを贈ったという行為と気持ちは当日に届く。そのため、当日の駆け込み需要があると考えている」(同)と話す。
 成長を続ける「LINEギフト」において、売り上げを伸ばすショップはどのような戦略を掲げているのか。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月3日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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