ウィッグの販売やサロンでの増毛・育毛サービスを展開するアデランス(本社東京都、津村佳宏社長)では、サロンとECのOMO(オンライン・マージ・ウィズ・オフライン)の施策を強化している。22年には、サロン顧客とECの顧客のデータを統合。ECの売り上げがサロンの売り上げになる仕組みも構築している。EC専用の頭髪用美容機器を開発しており、若年層の新規顧客をECで獲得する施策も展開している。
■サロンやめてもECで
アデランスでは、全国162カ所で、増毛・育毛サロンの運営を行っている。サロンでは、顧客自身の髪に人工毛を結び付ける増毛の施術を行っている。専用のシャンプーとマッサージなどを使った、育毛の施術を行っているほか、ウィッグを外して髪の毛をカットするサービスも提供している。
アデランスでは16年から、サロン店舗の顧客データと、ECの顧客データを統合する取り組みを行ってきたという。22年には、データの統合が完成したとしている。
サロンで増毛・育毛関連商品を購入した顧客に、MAツールを使って、ECサイトでの商品購入を促す施策を展開している。
アデランスのサロン店舗では、距離やタイミングなどのさまざまな理由で足が遠のいてしまうなどして、休眠となった顧客が数多くいるという。そういった休眠顧客に対して、「サロンの商品をECでも購入できる」という情報を発信しているという。
アデランスでは、サロンの顧客が、通っているサロンの店舗コードを入力すると、ECで購入してもサロン店舗に売り上げが立つ仕組みを構築している。それによって、店舗とECの顧客の奪い合いを防いでいるという。
(続きは、「日本ネット経済新聞」4月20日号で)
アデランス <増毛サロン顧客のEC利用を促進するOMO>(2023年4月20日号)
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