〈食品宅配・EC各社が本格化〉 海外進出が相次ぐ/富裕層顧客の獲得狙う

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食品EC・宅配企業の海外展開

食品を取り扱うEC、宅配企業がアジア進出を本格化している。オイシックスは10月に香港に新会社を設立し、現地でEC事業を本格的に開始したほか、台湾への進出も予定している。食品宅配のらでぃっしゅぼーや(本社東京都、国枝俊成社長)も10月に香港大手のECモールに出店し、野菜と果物のセット販売を始めている。8月から越境ECを始めたイオンダイレクト(本社東京都、齊藤岳彦社長)は11月20日から、JTB西日本と組んで日本の農産物の販売強化に乗り出した。日本ブランドに対する海外からの高い評価を背景に、現地の富裕層の顧客獲得を目指す。

〈らでぃっしゅぼーや〉最短20時間で香港に

 食品宅配・EC業界は競合の増加に伴い、新規顧客の開拓が激しくなっている。こうした背景から海外に目を向ける企業が増えており、安心・安全で高品質な食品を求めるアジアに住む富裕層をターゲットにした越境ECに乗り出す事例が相次いでいる。
 海外進出する通販・宅配企業が、現地でビジネスを始める方法は(1)現地法人を設立(2)現地企業と合弁会社もしくは協力会社と提携して運営(3)日本で注文を受ける越境EC─の三つに大別できる。
 現地のECモールに出店することで初の越境ECに乗り出したのが、らでぃっしゅぼーや。10月に香港大手のECモール「HKTVモール」に出店し、野菜と果物のセット販売を始めた。16年2月期を初年度とする3カ年の中期経営計画の中で「海外展開の事業化」を盛り込んでおり、モールへの出店はその第1弾となる。「さまざまな方法を検討したが、モール出店はリスクが少ない」(マーケティング室・寺井真紀子氏)と判断した。
 生鮮品配送は、夜10時までの注文で翌日夕方~夜までに最短20時間で個人宅へ届けられる仕組み。香港のユーザーからの注文情報が24時間稼働の配送拠点である首都圏センター(東京・板橋)に届く。翌朝には配送センターから空輸で商品を香港に発送。配送は現地の「HKTV」が担う。
 「HKTVモール」は香港の映像コンテンツ制作・配信会社、香港電視網絡(HKTV)が今年2月に開設した。香港の人口の約2割にあたる約140万人が会員登録しているという。取り扱い商品は約7万5000アイテム。動画制作を含め販促活動も、出店費用に含まれており、人的な負担が少ないことがモール出店の魅力となっている。
 また、独自の配送網を持ち、空港から商品を個人宅へ直接届ける。「生鮮品であるため、モールが自社配送網を持つことが品質の担保につながっている」(寺井氏)と話す。

(続きは日本ネット経済新聞 11月26日号で)

らでぃっしゅぼーやの香港のサイト

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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