〈食品EC〉 環境配慮の取組みが加速/植物肉ベンチャーに出資し、製品化(2021年12月2日号)

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 食品ECで環境に配慮した取り組みが加速している。オイシックス・ラ・大地は20年11月に、配送車のグリーンエネルギーの活用やフードロスの削減、廃棄食材を製品化する取り組みで構成する「グリーンシフト戦略」を発表。22年春には、サステナブルな事業活動を推進してフードロス削減を目的とした「フードレスキューセンター」を神奈川県海老名市に新設する。「Oisix」は7月に「Upcycle by Oisix」というブランドを立ち上げたり、食品宅配「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」でも、規格外品の販売を始めている。植物肉を販売するベンチャーへの出資も行い、11月には新製品の販売を始めて「サステナブルリテール」の具現化を急ぐ。

 「フードロスを徹底的に撲滅していきたい」。オイシックス・ラ・大地の高島宏平社長は21年4―9月期(中間期)の決算説明会でこう話した。
 同社は20年11月に「グリーンシフト戦略」の5項目を発表している。具体的な戦略として、生産者が農業生産に関わる温室効果ガスを5年以内に半減させる目標を掲げている。このためにプレオーガニック商品の販売を支援しているほか、バイオ炭を活用した生産実験などの取り組みを推し進める。
 グループのらでぃっしゅぼーや、大地を守る会が使用する自社配送車については22年1月から、グリーンエネルギー実証実験を開始する。バイオマス燃料の配送車を導入するとしている。取扱商品の包装資材についても、今後4年以内に50%以上を環境対応素材へ変更していくことを目指す。


■製品開発で廃棄ロスをゼロに

 「フードロス」については、グループの3ブランドで積極化している。「Oisix」では、ミールキットの販売に力を注ぐほか、7月には、食べられるのに捨てられていた食材を再加工して商品化する「Upcycle by Oisix」という新たなブランドを立ち上げた。現在までに7品目のオリジナル商品を販売している。販売量は21年4―9月期(中間期)で約6トン、売り上げは約4カ月間で3000万円に達した。

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月2日号で)

オイシックス・ラ・大地は11月29日にモスバーガーやグリーンカルチャーなどと共同で植物肉の試食会を実施

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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