ODR事業者協会を発足/発足会見でODR推進の展望など説明/勉強会や調停人育成が狙い

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あいさつする大橋良二代表理事

 ODR(オンラインでの紛争解決手続き)の推進を狙いとし、ODRに関連する研究や情報発信を行う団体として、一般社団法人ODR事業者協会(事務局東京都、大橋良二代表理事)が11月20日に発足した。同日、都内で発足会見を開催。大橋代表理事をはじめとして有識者が登壇し、今後の活動の概要やODR推進の展望、海外におけるODR運用の事例を解説した。
 大橋代表理事は協会発足に当たって、ODRの認知拡大・運用の推進を狙いとし、勉強会や情報交換会、調停人の育成などの活動を行うことを説明した。
 大橋代表理事は弁護士で、「消費者は『弁護士へのアクセスが難しい』『費用が高い』などの理由から裁判を諦めるケースが多い」と述べ、「ECサイトでも一定数の消費者がトラブルに遭っている。現在、その不満や悩みを吸収してくれるのはネットの掲示板がほとんど」だと説明。一般の人にとって裁判・訴訟へのハードルの高さを訴えた。ODRの推進によって、「紛争・トラブルによる不幸の最小化」(同)につながると話した。
 同協会理事で立教大学教授などを務める早川吉尚弁護士は、ODRの活用によってトラブル事例のデータが蓄積されるため、事業者にとっても利益になる点を強調。「初期投資回収の可否が事業者にとってネックになっている。当協会の活動を通じて、事業者にはODR化の後押しになってほしい」と期待を寄せた。
 また、「初期投資だけでも政府予算でサポートしてくれれば導入が加速するのでは。自社で運用している顧客対応のチャットボットなどがある場合は、ODRとうまく接続できる手段をプロバイダーが提案すれば、導入の壁が乗り越えられるのではないか」との考えを示した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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