マッサージチェアメーカーのファミリーイナダが、健康機器メーカーのフジ医療器に対して提起していた、特許侵害をめぐる2件の損害賠償訴訟で、大阪地裁はこのほど、フジ医療器に対して、約28億円の賠償と、製造販売の差し止めを命じる判決を行った。両社は控訴せず、10月5日に判決が確定した。一方、フジ医療器がファミリーイナダに対して提起していた、特許権侵害の差し止め訴訟では、知的財産高等裁判所が10月20日、ファミリーイナダに対して、約3億9000万円の賠償を命じる判決を行った。
ファミリーイナダは17年と18年、同社が有する「マッサージ器」の特許について、フジ医療器が製造・販売する製品の技術的範囲が特許権の侵害に当たると主張して、訴訟を提起していた。同訴訟では、フジ医療器に対して、製品の製造販売の差し止めと、製品の廃棄、不法行為に基づく損害賠償を求めていた。
大阪地裁は、22年9月15日付で、フジ医療器が、ファミリーイナダの特許を侵害していたと認める判決を行った。2件の訴訟で合計約28億2800万円の損害賠償の支払いを命じた。製品の製造販売を差し止めるとともに、製品の廃棄の必要性も認めた。
(続きは、「日本流通産業新聞」10月27日号で)
〈大阪地裁〉 フジ医療器に28億円賠償命令/ファミリーイナダとの特許訴訟で(2022年10月27日号)
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