新経済連盟/アフィリ対策へ意見/報告書への懸念と要望を表明 (2022年2月3日号)

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 新経済連盟(本部東京都、三木谷浩史代表理事)は1月25日、消費者庁が開催している「アフィリエイト広告等に関する検討会」の報告書のとりまとめに関し、アジアインターネット日本連盟と連名で、内閣府特命担当大臣、消費者庁長官などに宛てて意見を提出した。アフィリエイト・プログラムに関係する事業者に広く影響を及ぼすとりまとめに対し、経済団体としての懸念と要望を表明した。
 意見書では、アフィリエイト広告の健全な発展と悪質業者対策が両立するような対策とすべきだとしている。健全な事業活動を行う事業者に過大な負担を強いることで、アフィリエイト広告の利用を困難にすることのないようにすべきとの意見を示した。
 アフィリエイト・プログラムといっても、対象となる商品・役務の多様性、広告内容に関する広告主の関与の有無、プログラムに参加するアフィリエイターの数などはさまざま。
 アフィリエイターによる表示は、消費者による感想や中立的立場からの評価も含まれる。広告主からアフィリエイターに表示内容に関する指示をさせないことで、不当表示の防止にもつながると指摘している。
 広告主に対して、あらゆるアフィリエイターによるあらゆる投稿(感想の投稿も含む)の事前確認、事後確認、表示内容の保存などを事実上義務付けることは、不可能を強いるものであることも挙げている。
 アフィリエイターによる表示に問題となる表示があった場合、アフィリエイト・プログラムに参加しているだけですべて広告主に責任が発生するといった考え方、自らが表示内容の決定に関与していないアフィリエイト広告についてまで広告主に責任が発生するといった考え方は取るべきではないとしている。
 法律上どのような場合に広告主が表示内容の決定に関与したと評価でき、法的責任を負わせることができるのかなど、執行上の課題も踏まえ、効果的かつ実現可能な対策を検討すべきであるとの意見を述べた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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