【オアシスライフスタイルグループ 関谷有三CEO】 <異業種で成長続ける「情熱」に迫る> 作業着スーツに続き、新ブランドも出足は好調(2024年4月25日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 オアシスライフスタイルグループ(本社東京都、関谷有三CEO)が製造・販売する作業着スーツブランド「WWS(ダブリューダブリューエス)」は、24年3月に6周年を迎えた。24年2月期における「WWS」単体のEC売上高は前期比30%増となった。24年3月に開設した、黒色で高機能な服のみを扱うブランド「Macqlo(マックロ)」の出足も好調だ。水道工事会社をルーツとし、常識を覆すコンセプトで異業種において成長を続けていることについて、「『世の中をより良くしたい』という情熱があるから、斬新なアイデアを実行するファーストペンギンになれた」と話す。関谷CEOに、前期の手応えと24年の取り組みについて聞いた。

■説得力ある発信で集客

 ─23年度(23年3月~24年2月)の振り返りは。
 リアル回帰による外出機会の増加や、ビジネスウエアの需要増加もあり、スーツや小物類のニーズが高まったと思う。実際に服を手に取って試着してもらうタッチポイントは必要であるとの思いから、過去最大規模で直営のポップアップストアを展開した。他企業と協業して、教職員向けなどのニッチな商品を展開したりと、新規顧客の獲得につなげている。
 夏用の通気性の良いスーツなどの季節物が特に人気で、前年の3倍の量を生産しても、販売から数か月でほぼ完売となった。新設のセレクトショップ「Macqlo(マックロ)」も想定以上に好調だった。
 ─23年12月には、公式モデルとして実業家の堀江貴文氏を起用した。
 堀江氏は著書などで「スーツ嫌い」を公言している。堀江氏が実際に、唯一惚れ込んで着用しているということで、「WWS」の機能性の高さに説得力を持たせることができた。
 機能性を強調する作業着スーツは他社でも販売しているが、「WWS」が先駆けであり、異業種から参入して生地作りから始めた、という熱量が強みだ。唯一無二のストーリーを持つ、機能性のブランドとして認知が広まっていると思う。


■「世の中をより良くしたい」

 ─セレクトショップ「Macqlo(マックロ)」は、オープンから2週間でオリジナル商品が全て完売し、予約しても最大3カ月待ちとなるほどの好調な出足だったと聞いた。どのような狙いがあったのか。
 「儲かる新事業を立ち上げよう」ではなく、「男性の私服選びの悩みを解消したい」という思いがきっかけのブランドだ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月25日号で)

<プロフィール>
せきや・ゆうぞう
 1977年栃木県生まれ。成城大学を卒業後、倒産寸前だった実家の水道工事会社を立て直す。事業拡大のためのアジア視察中、台湾のカフェ「春水堂」に惚れ込み、日本上陸を実現。その後、スーツに見える作業着を素材から商品化し、異例の大ヒットとなる。水道、飲食、アパレルと異業種で成功を収めている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ