【forest 湯原伸悟代表取締役CEO】 <これまでに14件超のM&Aを実施> 黒字を積み上げIPOへ(2024年3月28日号)

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 EC事業のM&Aを手掛けるforest(本社東京都)は21年7月の創業以降、着実な成長を見せている。これまでに1億~10億円の幅広い規模の企業を対象に14件超のM&Aを実施した。従業員数はグループ全体で70人強となり、現在も4~5件のM&Aが進行しているという。湯原CEOは「連結ベースで、黒字で推移している。今後はさらに良い企業のM&Aを行い、IPOの準備を進めていく」と話す。

■14件超の実績

 ─創業から現在までの進捗は。
 会社は、21年7月に創業し、3年目を迎えることができた。本社チームで30人、M&Aをした子会社を含めると70人強の組織となった。
 これまで、14件超のM&Aを手掛けてきた。企業規模は、1億~10億円と幅広い。M&Aを通じた成長を維持しつつ、M&A後の各グループ企業も着実にオーガニックな成長を続けている。
 今、M&A案件は、足元で4~5件が始動。案件交渉の際は、必ず対面で会い、しっかりと双方が納得いくまで話すことを心掛けている。
 私自身は、会社を創業する前に10年以上、M&Aや投資に携わってきた。小売業も2年ほど経営してきた。M&Aは、アドバイザーや弁護士など専門家を雇って、金を出せば、誰でも実行できる。
 しかし、適切な事前分析やM&A後の成長の実現は容易ではない。正直、M&Aはこれまでに成功も失敗もしている。
 こうした経験が糧となって、M&Aの進め方や成長余地、リスク分析、創業者との接し方、M&A後の組織運営の重要性などに生かせていると感じる。
 ─御社のM&A動向はどうか。
 ありがたいことに毎年、より良い企業に出会うことができている。また毎月のように、検討企業が増えていて、忙しい状況が続いている。
 昨今、当社の認知も広がり、売却先の候補として挙がるようになった。社内に独自のソーシングチームを持っている。同時に、M&A仲介会社や銀行、税理士などからの紹介も増えている。
 当社も10を超えるブランドを運営するまでになり、M&Aチームも毎月、数十のEC企業を分析しているため、M&Aを進める分析レベルも上がっている。


■統合して効率化

 ─M&Aをした案件の稼働状況は。

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月28日号で)

<プロフィール>
ゆはら・しんご
 1983年生まれ、東京都出身。21年7月に現forestを創業。創業前は、シティック・キャピタルやモルガン・スタンレーなどで投資やM&A業務に従事。全国で店舗展開する女性アパレル企業の取締役として経営全般に従事し、高級眼鏡ブランドのフォーナインズの社外役員なども務めた。公認会計士の資格も持つ。趣味はスポーツ全般、最近は忙しく、観戦するのみ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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