【ソーシャルインテリア 町野健代表取締役社長】 〈3月、社名を変更〉家具の循環型社会実現目指す(2022年5月12日号)

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 家具・家電のサブスクリプション(サブスク)サービスを手掛けるソーシャルインテリア(旧subsclife=サブスクライフ、本社東京都)が大きな転換期を迎えている。3月に社名と一部サービス名を変更。家具の循環型社会実現を目指し、ソーシャルインテリアという新たな名のもとで、サブスクを起点にリユースやオフィス構築支援といった各種サービスを提供していく。町野健社長に、社名変更の背景や足元の事業状況などについて聞いた。

■サブスクから価値の創出を

 ─社名変更の経緯をうかがいたい。
 一言で表現するなら、会社に対する誤解を防止していくための社名変更だ。18年に家具のサブスクサービスを開始して以降、提供するサービスがサブスクの枠を超えて多様化していったことが背景にある。
 中心となる法人向け事業では家具のサブスク提供を起点に、オフィス移転や構築のアセスメント、コンサルティングサービスなど、われわれならではの価値を創出している。
 こうした取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点からも、社会的な重要性が増している。サブスクは、あくまでこうした価値を創出・提供していくための手段だと捉えている。
 事業をさらに拡大していく中、サブスクライフという社名では、サブスク専業の会社として認知されてしまう懸念があった。こうしたリスクの回避に向け、可能な限り早いタイミングでの社名変更に至ったというのが経緯だ。
 社名とともに、提供サービスの一部も変更を行った。BtoBのサブスクサービスを「ソーシャルインテリア オフィス構築支援」、中古・アウトレット家具のプラットフォーム事業を「サブスクライフ オフプライス」へとそれぞれ改めた。
 ─新社名に込めた思いは。
 「よいものが、循環する社会へ」をビジョンに掲げ、家具の循環型社会の実現を目指していく。「社会」と「家具」を掛け合わせた「ソーシャルインテリア」という新社名には、そうした当社の思いと決意を込めている。
 背景には、やはりSDGs、ESGへの課題意識の高まりがある。サブスクという消費の形を当たり前にしていくことで、ビジョンの達成を加速させていく。
 新社名については、企画チームを設け、長期間、検討を重ねた。われわれの意思やスタンスを端的に表したものであり、社外からも好評をいただいている。


■取扱総額は4倍に成長

 ─各事業の状況は。
 サービス全体の取扱総額は、昨年の同時期と比較して約4倍に成長している。サブスクサービスが一定層の消費者に定着しつつあることや、コロナ禍で住空間やオフィスの見直しが進んだ影響も大きい。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月12日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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