【ラオックス 飯田健作社長】 〈今年で創業92年目を迎える〉アジア特化の新業態で「第3の創業期」へ (2022年4月14日号)

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 ラオックスは今年で創業92年目を迎えた。家電量販店から総合免税店のイメージが強いが、コロナ禍による影響で構造改革を推し進めている。日本トイザらスやウォルト・ディズニー・ジャパンのOMOやECを手掛けてきた飯田健作氏が21年3月に社長に就任し、グループ会社のシャディの社長も兼任している。21年秋には、アジアに特化した食品やコスメの新業態をオープンするなど、「第3の創業期」と位置付ける飯田社長に話を聞いた。

■21年3月に社長就任

 ─ラオックスの社長に就任した経緯について教えてください。
 アクセンチュアで戦略コンサルタントに従事したのち、日本トイザらスのバイスプレジデント執行役員、ウォルト・ディズニー・ジャパンのバイスプレジデントなどを歴任しました。その後、ラオックスからお声がかかり、20年11月にラオックスに入社後、副社長、21年3月に社長に就任しました。
 ラオックスグループは今年で92年目を迎え、その約85年間は家電量販店として経営していました。その前後、12年間は総合免税店としてインバウンド需要に対応してきました。
 しかし、15年を境に既存事業が難しくなり、新たな事業のモデルづくりを試みてきました。その中でコロナ禍となり、「第3の創業期」と位置付けられたタイミングで入社することになりました。
 まずは、総合免税店事業の構造改革に手を付けていかなければならない状況です。過去業態の整理と新規業態の過渡期になっています。これまでの業態の整理がついた段階で成長に向けた戦略を打ち出していくスケジュールです。
 ─現在のグループのコアビジネスについては。
 私が今年1月に社長に就任したシャディがグループ全体の4分の3を占めています。シャディの売り上げは100%が国内で、海外展開はありません。その点でコロナ禍の影響を受けにくい業態です。
 シャディが手掛けるフォーマルギフトというマーケットは、ライフイベントとカレンダーイベントに分けられます。コロナ禍で会うことができなくなったことでギフト需要が高まりました。


■国内ターゲットに業態開発

 ─ラオックスとしての新業態とは。
 国内のお客さまをターゲットとした業態開発を目指しています。当社の強みは、アジアの商品の仕入れ力とネットワークにあると考えて食品と化粧品に関する店舗とECを始めました。

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月14日号で)

〈プロフィール〉
いいだ・けんさく氏
 米国大使館に勤務後、アクセンチュアで戦略コンサルタントに従事。日本トイザらスのバイスプレジデント執行役員、ウォルト・ディズニー・ジャパンのバイスプレジデントなどを歴任し、20年11月にラオックスの副社長執行役員に就任。21年3月、ラオックスの代表取締役社長と、シャディの代表取締役会長に就任。22年1月からシャディ社長を兼任。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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