【天真堂 松崎淳取締役社長COO】 〈経営体制強化し工場を統合〉EC・海外・ヘルスケア強化へ (2022年1月27日号)

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 薬用化粧品のOEMを軸に通販・ECの総合支援事業を展開する天真堂(本社東京都、松崎淳社長)は21年8月、人事を行い、富士フイルムなどで実績を積んだ牧野快彦氏が新たに代表取締役CEOに就任、松崎社長は、取締役社長COOとなった。21年11月には、プロテインなどの製造販売事業を行うグループ企業、グローバル伸和製薬(本社岩手県)の全事業を、吸収分割により承継。引き継いだ「岩手八幡平工場」では、健康食品・化粧品の製造を行っていくという。開発力に定評のある同社にとって、「虎に翼」と言えそうだ。「21年は『EC通販・D2Cブランドの支援』『海外』『ヘルスケア』の3分野の強化に取り組む」と話す松崎社長に話を聞いた。

 ─新体制になったと聞きます。
 21年8月に、牧野快彦が代表取締役CEOに就任しました。私は、取締役社長COOとして、引き続き陣頭指揮を執っています。経営体制を強化しました。
 ─新体制で松崎社長の役割は。
 私は営業統括を兼ねており、COOとして業務執行面を主に担います。営業に関わる重要意思決定は、私が行います。現場に近いところにいるため、より迅速な意思決定が可能です。
 ─新体制に移行した狙いは。
 営業統括としての私の役割をより明確に内外に示し、営業の意志決定を迅速化するのが狙いの一つです。また、入社以来7年間、私が中心となって、EC・通販に特化したOEM会社としてのノウハウを構築してきました。それらを、改めて社内に浸透させることに、一層注力できるようになりました。


■健食・化粧品を内製化

 ─21年11月には、グローバル伸和製薬の全事業を承継しました。この狙いは。
 グローバル伸和製薬の事業と人財が組み込まれたことにより、健康食品と化粧品の製造を自社内で行えるようになりました。グローバル伸和製薬は、特にプロテインを中心とした粉末製品の製造に強みを持っています。プロテインの市場は今、大きく伸びており、内製化の意味は大きいと思います。天真堂は薬用化粧品を中心とした化粧品分野で伸ばしてきた会社ですが、20年1月に、健康食品の企画営業の専門チームを設置し、健康食品の強化に取り組んでいました。そうした意味では?渡りに船?でした。
 ─以前も化粧品の製造を行っていました。
 今回の統合を見越して、製造機能を一本化するために、21年5月に前工場を廃止して移管の準備を進めていました。今後は、引き継いだ「岩手八幡平工場」で、健康食品と化粧品の製造を行っていきます。
 ─OEM事業への影響は。

(続きは、「日本流通産業新聞」1月27日号で)

【プロフィール】
松崎淳(まつざき・じゅん)氏
 14年に天真堂に入社。OEM営業に従事し、通販EC事業を新たに立ち上げる企業などに向けて、商品の企画開発・マーケティングの支援を行う。16年には企画部門を立ち上げ、シニアマネージャーに昇格。17年に再びOEM営業部に異動。18年12月にはエグゼクティブマネージャー(執行役員)に昇格。19年10月に社長に就任した。21年8月より現職。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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