【ファナティクス・ジャパン 川名正憲代表】 〈スポーツMDのエキスパート〉「Vコマース」で市場に革新を

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 世界各国の著名スポーツチームのライセンスグッズを手掛けるファナティクス(本社米国・フロリダ州)は2018年1月、ファナティクス・ジャパン(本社東京都)を設立し、日本市場への本格参入を果たした。優勝や記録達成など、ファンが喜ぶ瞬間に的確に商品を展開する同社の手法は、日本のスポーツEC市場でも急速に存在感を高めている。その根底にあるのは、商品企画・製造から販売までを垂直統合的に行う、「Vコマース」という同社独自のビジネスモデルだ。ファナティクス・ジャパンの川名正憲代表に、同社の強みや今シーズンの戦略を聞いた。

■一気通貫のグッズ展開

 ─ファナティクスの事業内容をうかがいたい。
 「世界一のファンブランド」を目標に掲げ、スポーツチームのライセンスグッズの製造・流通や、公式ECサイトの運営を手掛けるグローバル企業です。日本法人である当社は、アジアの拠点として18年1月に設立しました。
 ─代表就任の経緯は。
 自身が立ち上げた会社などでスポーツマーチャンダイジング(MD)の経験を重ねる中、ファナティクスの創業者であるマイケル・ルービンと知り合ったことが直接のきっかけです。親交を通じ、自分が日本の市場に対して感じていた課題が、ファナティクスが展開するビジネスモデルによって解決できると確信し、参加に至りました。
 ─ファナティクスに感じた魅力とは。
 ファンが求めるグッズをタイムリーな時期に届ける「V―Commerce(Vコマース)」というファナティクス独自のビジネスモデルです。試合結果や選手の活躍によって、スポーツファンの関心は日々変動します。そのニーズに即時対応するため、グッズの企画から販売までを一気通貫で行う基盤を備えていることが、ファナティクス最大の強みでもあります。
 予測がつかない需要に対して、ファンがその時に求めている商品を提供しきれていなかったことが、従来の国内スポーツMDが抱えてきた一つの課題でした。一方、日本のスポーツファンは

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月4日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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