【アイスタイル シニアバイスプレジデント ビューティーサービス領域担当 遠藤宗氏】 〈「@cosme shopping」を展開〉ECと店舗をつなぐ「動線」強化

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 化粧品口コミサイト「@cosme(アットコスメ)」を運営するアイスタイルは現在、国内ECの売上高が約30億円となっている。19年7―9月期(第1四半期)における国内EC売上高は、前年同期比約60%増の9億8500万円と大幅に伸長した。「@コスメ」として初の路面店を東京・原宿に開店し、リアルとネットの顧客をシームレスに結び付ける取り組みを本格化している。アイスタイルグループの流通領域を統括し、コスメネクストなどグループ会社の社長を務める遠藤宗シニアバイスプレジデントに、今後の事業展望を聞いた。

■関係性強化で売上増

 ─初の路面店「@cosmeTOKYO」は、初年度の売り上げ目標として40億円を見込んでいる。手応えは。
 売り上げは、「@cosmeTOKYO」を通じて「@cosme」の世界観を広げることで、自然とついてくると思っている。重要視しているのは、お客さまが店舗を訪れていないときも関係性を強めることだ。
 店舗を訪れたお客さまについては、「@cosme」に商品を掲載している全てのメーカー共通のカウンセリング台帳や、購入履歴、サンプルを受け取った人のデータを蓄積。商品を購入せず、サンプルだけを受け取ったお客さまに使い方の動画を配信してECへの動線を作るなど、買いやすい環境を作っていく。
 リアルもネットも重なって利用してくれる人を増やし、お客さまとの距離感を縮めていく。どちらも利用してくれるお客さまの方が、一方だけを利用して購入するお客さまよりも、店舗とECともにLTVが高い。根強いファンの醸成につながると考えている。
 現在、重なって利用していただいているお客さまは全体の約10%。「ECで買う人」「店頭で買う人」と分けるのではなく、お客さまにとっては「どこで買うかを選ぶだけ」という感覚にしたい。ECやD2C専売のブランドについても、商品を店頭に置いて、ECにつなげる取り組みを行う方針だ。


■顧客ごとのECページへ

 ─パーソナライズした販促強化に関する構想は。

(続きは、「日本ネット経済新聞」1月30日号で)

〈プロフィール〉
 1973年生まれ。慶応義塾大学卒業後、船井総合研究所、たしろ薬品などを経て、07年1月、コスメネクスト設立時から取締役に就任し、アイスタイルグループに参画。14年7月、コスメネクスト代表取締役社長に就任。15年7月、アイスタイル執行役員に。18年7月からはシニアバイスプレジデントに就任。他にも海外拠点のistyle Retail(Hong Kong)Co.,Limited代表取締役社長、アイスタイルキャリア代表取締役社長なども務めており、アイスタイルグループにおける国内外の流通事業全般を統括している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ