【トゥエンティーワンコミュニティ 守川敏社長】 〈ワインECでSOY受賞〉EC売上高19億円に

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 ワインの輸入販売のトゥエンティーワンコミュニティ(本社東京都、守川敏社長)の19年8月期のEC売上高は前期比10%増の19億円となる見通しだ。今年1月には楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)を受賞した。今年から導入している人事評価システムによる社内の労働環境改善で、社員のモチベーション向上につなげているという。前期の取り組みなどについて守川社長に聞いた。

■人事評価システムを導入

 ─前期はどのようなことに取り組んだのですか。
 今年1月から人事評価システム「カオナビ」を導入し、目標設定から評価結果のチェック、目標達成までの進捗状況を一括管理できるようにしました。対象は全社員40人です。画面には社員全員の顔が表示され、進捗状況を確認するようにしています。
 システムの導入に合わせ、各部署と個人の目標を設定しました。年間と半年、四半期での目標を決め、常にモチベーションを維持することに成功しています。目標設定に合わせて定期的な面談も開始しています。
 部署の管理職は社長と面談をし、部署ごとの目標達成までに必要なことを確認するようにしています。部署内では、社員個人と管理職の面談を行っています。
 自分で課題を決め、実行していくことで社員一人一人のやる気を引き出しています。目標の進捗と業績に合わせ、インセンティブも実施しています。タスク管理を個人から各部門で行い、業務の優先順位を決め、目標達成までのスピードを上げています。


■ワインの試飲イベントも

 ─前期はどのような企画がヒットしましたか。
 10年前から実施している、各国のワインの生産者を集めた試飲イベントの結果が出てきました。20~30人の小規模イベントは毎月の頻度で開催し、100人以上の大規模なイベントは年に一度開催しています。イベントでは、100種類以上のワインが試飲できます。当社が運営しているレストランの利用者やこれまでにネット通販を利用したことがある顧客に試飲イベントの案内を送り、足を運んでもらい、当社のワインの魅力を伝えています。
 イベントなどを通じ、ECモールでの広告やセールでの大量販売だけでなく、ブランドの魅力を伝えることに力を注いでいます。当社のスタッフの8割が「ソムリエ」や「ワインエキスパート」の資格を有しており、イベントに参加した人に、ワインの魅力を伝え、ファン獲得と売り上げにつなげています。

(続きは、日本ネット経済新聞」11月7日号で)

〈プロフィール〉
守川敏(もりかわ・さとし)氏
 1996年トゥエンティーワンコミュニティを設立。飲食店のコンサルティングを行いながら自身の好きなワインのインポートを始める。2009年ECサイト「ワインショップソムリエ」をオープンし、輸入したワインの販売を開始。その後実店舗や飲食事業の展開、卸事業もスタート。ワインと食を中心とした事業を展開する。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ