【ロコンド 藤樹賢司取締役兼営業本部ディレクター】〈「自由に試着」を掲げて8周年〉「靴革命」でECとリアルを融合化

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 ロコンドは11年2月に靴と衣料品のECサイト「LOCONDO.jp」のサービスを開始し、今年で8周年を迎えた。「ネットで靴は買えない」。その障壁を払拭するために、「自由に試着できる通販サイト」を目指して試着後の返品・サイズ交換の完全無料サービスを展開してきた。取り扱うブランドは現在、1772ブランド。「自宅で試着」というサービスで事業は成長を遂げた。さらなる事業拡大に向け、B2B向けのプラットフォームの開発も推進している。ECサイトの運営、物流受託などのサービスを展開。今年9月からは新たに、ECとリアルの「総合オムニプラットフォーム」の構築に向けて「靴革命」を始動する。EC事業、プラットフォーム事業、新たなプロジェクトの詳細について、ロコンドの創業当初から事業を牽引してきた藤樹賢司取締役に話を聞いた。

 ─18年2月期の業績について聞きたい。
 18年度のEC取扱高は前年比148%増の141億円でした。増収要因としては、テレビCMによる認知度の向上、取り扱いブランドやプラットフォーム事業の拡大により在庫が増えたことです。18年3月からデヴィ夫人をはじめ、有名タレントを起用したテレビCMを放送したことにより、認知度が十数%から30%まで上がりました。
 昨年にはマガシークと相互出店契約を締結。靴に強いロコンド、アパレルに強いマガシークというカテゴリーキラーの交換により相乗効果を狙った戦略です。
 今年6月には、千趣会の子会社モバコレを買収し、ロコンドサイト内で「ロコンドガールズコレクション(通称ロココレ)」としてリニューアルオープンしました。ロココレの商品(117ブランド、計7万点)が全て「自宅で試着」できます。旧モバコレの100万人の会員の流入やF1層の獲得、アパレルの売り上げ増収を見込んでいます。9月以降に順次、「ロココレ」のプロモーションを強化していきます。
 19年度はEC取扱高225億円を目指しています。ECで顧客満足度を向上させるためには、在庫量と商品量の十分な確保が必須です。そこを補うためにプラットフォーム事業の拡大に力を入れています。


■在庫・情報の一元化に向けて

 ─プラットフォーム事業「BOEM(ボエム)」、物流受託サービス「e3PL」の具体的な取り組みは。
 アパレルブランドのECモール離れによる打撃回避と、19年度の売上高達成に向けて、アパレル向けのECサイトの運営受託サービス「BOEM(ボエム)」を開始しました。

(続きは、「日本ネット経済新聞」8月8日・15日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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