【リンクシステム 小林一洋代表取締役】〈19年9月期の売上高は前期比20%増の36億円に〉販売会社から製造側へシフト

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 住設機器をECで販売する「まいどDIY」の運営を行うリンクシステム(本社埼玉県、小林一洋社長)は住設機器を単に販売する会社から、製造するメーカーへと、シフトチェンジを図っていくという。背景には、「2年前から住設機器の流通が大きく変わってきた」ことがあると小林社長は話す。同社の19年9月期の売上高は前期比20%増の36億円となる見通し。NB(ナショナルブランド)商品の流通が乱れ、価格維持が難しくなっていることを警戒。次のフェーズに移動する施策が必要だと判断したという。業績を拡大させつつ次の展開に向けて着々と準備を進める小林社長に話を聞いた。

■配送までをシステム化

 ─19年9月期業績は20%の増収を見込んでいるということですが、増収見込みの要因について教えて下さい。
 要因は、システムの自動化を進めてきたことにあります。まだ、システム改良の途中段階ではあるのですが、自動化を進めたことで、大量の注文をさばけるようになってきました。これまでは、顧客から注文がきた際に、どの業者に発注して、どこに商品を配送するといった、一連の流れを、アナログで行う部分が多かったです。注文から業者への発注までの流れをシステム化することにより、よりスピード感を持って対応を行うことができるようになりました。業者への発注が早く行えるようになっただけでなく、注文量のキャパシティーも拡大。より多くの注文をシステムでさばけるようにしていきました。現在は100億円までの注文を当社のシステムで処理できるようになっています。

 ─回転率を上げていったということですか。
 そうです。回転率の改善は、売り上げだけでなく、働き方改革にも貢献します。当社の終業時間は18時ですが、去年までは19時まで残業する従業員が多かったと思います。残業するということは経費もかさむことになります。システムを改良できたことで売り上げも上がり、収支バランスも取れるようなってきました。結果として、あらゆる面が良くなってきました。


■セット販売に注力

 ─NB商品は価格競争に巻き込まれやすく、配送費も高騰していますが、その辺りの対応はどうしていますか。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月20日号で)

〈プロフィール〉
小林一洋(こばやし・かずひろ)氏
 1969年1月29日、広島県生まれ。大学卒業後建築設備メーカーの会社で、営業として従事。30歳の時に関東エリアでトップ営業となる。39歳の時に独立。最初は流通不良在庫処分をヤフーオークションで展開。設立3年後に、まいどDIYのショップを立ち上げ、現在に至る。会社としては15期連続の増収となっている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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