【エアークローゼット 天沼聰代表取締役社長兼CEO】 〈ファッション以外のレンタル本格化〉/”出会い体験”の拡張でさらなる成長へ

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 エアークローゼット(本社東京都、天沼聰社長)は10月、ファッション以外のレンタルサービスを開始した。狙いは”出会い体験”を提供するサービスの拡張だ。ファッションのレンタル事業を中心に直近3年間で売上高は60倍に拡大。これまでに築いたサービス基盤や顧客データを活用し、新たな領域に進出、さらなる成長を遂げようとしている。天沼社長に新サービスの反響や戦略、今後の展望について聞いた。

■前回以上の申し込み
 ─ファッション以外のレンタルサービスを本格化した狙いは。
 レンタルサービスのアイテムをいたずらに広げたいわけではない。当社はファッションのレンタルや試して買えるECなど、商品との”出会い体験”を提供するサービスを手掛けている。今回、取り扱いさせていただいたエアウィーヴさまのマットレスも、体験することで初めて良さが分かる商品だと判断し、レンタルサービスを提供させていただくことになった。通常、マットレスを購入するときに実店舗などで横になることはできても、実際に寝てみることはできない。エアウィーヴさまも睡眠を研究し、科学的に質を高めることを証明しているが、実物を数カ月利用してみないとその良さを本当に理解することは難しい。
 1年ほど前にダイソンさまのヘアドライヤーのレンタルサービスをキャンペーンで実施したことがあった。この商品も同様で、実店舗で風量を体感することができても、生活の中で自分の濡れた髪を乾かす体験を購入前にすることはできない。実際、レンタルを利用したユーザーの多くが商品を購入した。その数はダイソンさまの予想値の2倍以上だった。
 今後も体験して初めて自分と合う商品かどうか分かるような商材を取り扱っていきたい。
 ─エアウィーヴのレンタルサービスの反響は。
 以前も試験的にエアウィーヴさまのマットレスのレンタルを実施したが、今回は以前よりも早く予定数の申し込みが集まった。2点理由があると考えている。1点目はシェアやレンタルといったサービスの注目度が高まり、市場が拡大していること。2点目は当社のサービスの利用者が拡大し、さらに関係性が深まっていること。当社の基幹事業である3サービスでは、プロのスタイリストが顧客の体型や要望に応じてアイテムを提案するサービスを提供している。こうしたサービスにより当社への信頼性が高まっており、「エアークローゼットが薦める商品なら大丈夫」という信頼性も増しているとみている。

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月22日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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