【クックパッド 福﨑康平】〈「クックパッドマート」を開始〉買物事業部長兼新規サービス開発部/日常使いの食品ECを目指す

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 クックパッドは9月から、都内の一部地域で生鮮食品のEC「クックパッドマート」を始める。商品の受け取りは、ユーザーの自宅ではなく、近隣の店舗などになる。まずは、東京の渋谷区・世田谷区・目黒区の一部で開始する計画で、関東近郊からエリアを広げる。買物事業部長で新規サービス開発部の福﨑康平氏に、クックパッドがECを再開した背景や今後の事業展開について聞いた。

───福﨑さんの経歴を教えてください。
 クックパッドのグループだったCtoCのマッチングサイトを運営するコーチ・ユナイテッドという会社を経営してきました。現在は他社に経営は移っていますが、私自身はECに携わるのは今回が初めてです。

───クックパッドは約2年前にEC「やさい便」を停止しています。
 「やさい便」を16年8月にサービスを停止して以来、当社では2年ぶりのサービスとなります。その当時のメンバーとは全く異なり、新規事業として改めて始めることになりました。事業部ができたのは今年5月で約10人のスタッフで始めています。

───「クックパッドマート」を始めた経緯について教えてください。
 社内では食品関連のECに再チャレンジしたいという考えがありました。料理に関わるレシピの領域と買い物の生鮮品の流通、生産者への支援への関わりについて新規事業として取り組んで行いたいという思いがあります。

───「クックパッドマート」はどのような仕組みですか。
 当社が構築したプラットフォームに、生鮮食品などの販売店に出店してもらい、量販店などの店舗で商品が受け取れるサービスになります。販売する商品を協力店舗からピックアップする形を採用することで、レシピの提案、買い物代行、産地支援につなげようというのがコンセプトです。
 当社が、商品を販売したい精肉店や鮮魚店、農家などの生産者を募集し、一定の条件をクリアした店舗に出店してもらいます。現在はさまざまな店舗から出店希望の問い合わせをいただいています。
 スーパーに通うように日常使いしてもらうのがコンセプトで、既存の食品ECやネットスーパーと競合しない市場を狙っています。
 当社の強みであるレシピを前面に押し出し、調理に必要な食材をECで購入できます。ネットで注文すると自宅の近隣(10~20キロ圏)にある店舗に当社と契約するルート配送のスタッフが商品をピックアップし、受け取り店舗で商品が受け取れるようにしています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」9月6日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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