【〈メンズスキンケアブランド「バルクオム」急成長〉バルクオム 野口卓也代表取締役CEO】あらゆる手尽くし、男性化粧品市場を開拓

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 バルクオム(本社東京都、野口卓也CEO)が展開しているメンズスキンケアブランド「BULK HOMME(バルクオム)」は、13年4月の提供開始から右肩上がりで成長を続けている。男性向けの化粧品市場を開拓するため、野口CEOは「顧客獲得のために思いつくことはすべてやってきた」と言う。5月21日には、俳優の窪塚洋介をブランドアンバサダーに起用したキャンペーンを開始。さらに認知度を高めている。ブランドを成長させるためにこだわった「プロダクト(製品)」「マーケティング」「ソリューション」について、野口CEOに聞いた。

■マインドシェアの穴

 ─「バルクオム」立ち上げの経緯は。

 13年4月、ブランドを立ち上げました。私がITベンチャーを経験していたので、ECサイトを中心に顧客とダイレクトにつながることができる男性向けの化粧品ブランドをやりたいと思ったのが発端です。男性のほとんどがもともと、美容に興味を持っていません。20代後半くらいから老化や肌の衰えを感じてきて化粧品を探し始めるケースが多いです。しかし、メーカーも知らないし、何を使えばいいか分からない。男性の化粧品に対するマインドシェアがぽっかり空いている点に着目しました。

 ─製品開発のこだわりは。

 洗顔料や化粧水、乳液、日焼け止めなどのスキンケアは、まず保湿力が重要です。保湿力を高めつつ、さっぱりとした自然な仕上がりになることを突き詰めて作りました。開発段階ではモニターテストを何度も繰り返し、本質的に良い製品を目指しました。

 ─男性向け化粧品という未成熟な市場を開拓する際の苦労は。

 立ち上げから採算に乗るまでが大変でしたし、現在も化粧品に関心のない消費者にどう伝えればいいか試行錯誤しています。ブランドを知ってもらうための取り組みは、思いつくことをすべてやりました。いろいろやりすぎて覚えていないくらいです。ブランドのローンチパーティーを開いたり、製品を体験していただける参加型のリアルイベントを開催したり、女性の座談会を企画し「肌の汚い男は嫌だよね」と話してもらうような記事広告を作成したりしました。ブランドの認知が高まった決め手があるわけではありません。
 強いて言えば、過去に運営していたブログメディアの効果は大きかったと思います。さまざまな職業の第一線で活躍している男性のライフスタイルを紹介するメディアで、参加ブロガーが「バルクオム」のことを発信してくれたりして認知度向上につながった実感があります。

(続きは「日本ネット経済新聞」8月9日・16日合併号で)

ブランドアンバサダーに俳優の窪塚洋介を起用

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ