【ソフマップ 渡辺武志 代表取締役社長】アキバ再編し、成長へ/eスポーツで若年新規を開拓

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 ビックカメラの子会社で、新品・中古品のデジタル製品を販売するソフマップ(本社東京都)は昨年2月、渡辺武志氏が新社長に就任して以来、東京・秋葉原に展開する実店舗を再編してきた。8店あった実店舗は、本館をビックカメラが運営する「ビックカメラAKIBA」に変更し、ソフマップの運営店は5店に集約。5店舗については売上高が約20%増加し、「ビックカメラAKIBA」の売上高も順調に伸びた。今年3〜4月には、ライブコマースサービスの提供と対戦型コンピューターゲーム「eスポーツ」の施設を開設。10〜20代といった若年層の新規開拓が狙いだ。施設で行う試合の動画をネットで生配信し、動画を見ながら試合で使用される機器を購入できる仕組みを構築した。渡辺社長に秋葉原の再編やEC事業について聞いた。

■社内調整に苦心

 ─新社長に就任後、これまでの事業運営について聞かせてください。

 就任後、真っ先に取り組んだのは、経営計画の見直しです。事業再編を主軸に、生産性向上を目的として、秋葉原を含む店舗事業の再編、専門店化に取り組みました。コスト構造を徹底的に見直し、人材交流を使って親会社への出向を促進しました。1人当たりの売り上げを上げながら、販売に集中できる環境を整えることや、3年後のソフマップのあるべき姿を、全従業員に、ビデオメッセージを使って伝えました。
 その次に取り組んだことは、ソフマップの強みを生かした専門事業の拡大です。サブカルチャー事業・リユース事業・サポート事業の構造改革です。成長戦略として、今もこだわりを持って取り組んでいます。
 ─秋葉原の再編時、社内調整にはかなり苦労されたと思います。
 大変苦労しました。着任後、急速な店舗事業の再編などに対して社内でも戸惑いがありました。
 ですがある日、全店長を集めてソフマップの現状と成長戦略に関して腹を割って話をしました。そして、絶対大丈夫だと約束もしました。このことが、社内の戸惑いをなくし、社員全員が同じ方向を向くきっかけとなったと感じています。
 その後、再編効果も上がって予算が確保でき、利益も出せるようになりました。今ではさらなる成長分野として、中古ビジネス・eスポーツ・ライブコマースの3本柱を推進しています。


■若者に中古のイメージを

 ─eスポーツやライブコマースで若年層の新規客を開拓していますが、主要な顧客層はどこですか。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月17日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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