【売れるネット広告社 加藤公一レオ 代表取締役】新しいメッセンジャーツールの活用を/LINEのフォロー、メールより引上率が2.8倍に

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 ネット広告や通販事業のコンサルティングを行う売れるネット広告社(本社福岡県、加藤公一レオ社長、(電)092―834―5520)は昨年夏、単品リピート通販支援ASPツール「売れるネットつくーる」にLINEビジネスコネクトを利用できる機能を追加した。開始から1年が経ち、利用した導入社では、メールによるフォローよりLINEを活用した方が定期購入コースなどへの引き上げ率の平均が2.8倍に向上しているという。メールによる訴求に消費者が慣れ過ぎてしまったため、メールは活用しつつもLINEなどの新しいメッセンジャーツールを活用していくことが重要だと加藤社長は訴えている。


■ワントゥワンが強み

 ーーー「売れるネット広告つくーる」とLINEビジネスコネクトの連携について、概要を聞かせてください。

 「売れるネット広告つくーる」は私がこれまで多くの通販会社のコンサルティングを手掛けてきた中で、特にCRMの効果が高かったフォローメールが再現できる仕組みを搭載しています。LINEのAPI公開を機に、企業はLINEユーザーに属性を考慮した情報を配信できる、LINEビジネスコネクトが利用できるようになりました。しかし、1社1社がそのためのシステムを開発すると大変なコストがかかるので、「売れるネット広告つくーる」でLINEビジネスコネクトが利用できるようにして、フォローメールと同じように「フォローLINE」が送れるようにしました。LINEの公式アカウントを取得したり、「LINE@(ラインアット)」の利用では、友だちになったユーザーに情報を一斉送信しかできませんが、LINEビジネスコネクトはユーザーの属性が分かるので、ワン・トゥ・ワンのコミュニケーションが取れることが通販には一番のメリットとなります。


 ーーーどういった企業が「売れるネット広告つくーる」でLINEビジネスコネクトを利用していますか。

 「売れるネット広告つくーる」の利用料はLINEビジネスコネクトの利用で変動しません。LINEビジネスコネクトを利用する場合はその企業とLINEとの契約で、月額50万円の固定費がかかります。このため、現在のところは大手企業による利用が目立っています。


 ーーーLINEビジネスコネクトを利用した導入社ではどのような効果が表れていますか。

 ランディングページ(LP)から獲得した顧客に、メールとLINEのそれぞれで、同じ顧客数に対して同じ情報内容を同じ回数のステップを踏んで配信したところ、メールよりLINEの引き上げ率が平均して2.8倍高いという結果が出ました。主に定期購入コースへの引き上げでテストしました。メールアドレスを獲得するためならLP上の申し込みフォームから直接顧客情報の入力ができます。これに比べ、LINEはLP上の「友だちになる」というボタンをクリックし、LINEのアプリが立ち上がって、申し込みフォームのURLがメッセージで送られてきて顧客情報を登録してもらう仕組みになっています。LINE会員にもなり、メールアドレスも取得できますが、この手間がある分、最初のLPからのコンバージョン(CVR)率はLP上のフォームから申し込む形より落ちると思っていました。しかし、LPの時点の申し込みもLINEの「友だちになる」経由はLP上の申し込みフォームより1.2倍高い結果が出ました。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月13日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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