【ジーフット デジタルシフト推進部長 西野実治 氏】今期売上15億円目指す/オムニ施策軸にEC強化

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 イオングループで靴専門店「ASBee(アスビー)」などを展開するジーフットの16年2月期のEC売上高は前期比約10%増の約11億5000万円だった。今期は15億円突破を目標にしている。前期の総売り上げに占めるEC売り上げ比率は約1.1%で、今期は約1.4%に拡大していく。オムニチャネル施策を軸としたEC強化を成長の原動力にしていく考えだ。これまでの取り組みや、今後の事業戦略について西野実治デジタルシフト推進部長に聞いた。


■スマホアプリが肝に


 ーーー通販事業の現在の状況について教えてください。

 16年2月期のEC売上高は前期比約10%増の約11億5000万円でした。
 06年に自社サイトを開設して以降、07年からは楽天市場、ヤフーショッピング、アマゾンに出店しています。08年にDeNAショッピング、15年にゾゾタウン、今年8月末からはロコンドにも出店するなど、モール出店を広げています。現在、自社サイトの売り上げはEC売り上げの約13%にあたる約1億5000万円です。他社ECモール、特に楽天市場とアマゾンの売り上げ比率が大きくなっています。


 ーーー今期の事業戦略の軸は。

 オムニチャネルの推進です。878店ある実店舗からの流入顧客を増やしていくことがEC事業の最大の課題となっています。
 オムニチャネルの一環として、今年7月にスマホアプリの提供を開始しました。初年度の目標ダウンロード数は20万件。現在までのダウンロード件数は約6万5000件で、目標に向かって順調に進んでいます。現在、スマホからの購入率は約6割ですが、アプリの提供も後押しし、来年には7割を超えるとみています。
 スマホアプリのダウンロードを促すため、アプリをダウンロードしたユーザーには実店舗で使える10%割引クーポンを提供するキャンペーンを実施しています。今後もダウンロードを促すさまざまな施策を打ち出していく予定です。
 実店舗では、スタッフが来店客にアプリの案内もしています。各地区の店長会議で事前にアプリの説明をし、末端のスタッフまで意識を高く持てるようにしました。実店舗の売り上げに計上されるため、スタッフのモチベーションも高いと思います。
 アプリのダウンロード数が100万件レベルに高まれば、そこからのECへの流入は相当なCVRになると考えています。
 今後はECサイトで使えるクーポンも発行していきたいと考えています。まずは店頭に来ている顧客をアプリの会員データベースのほうに移行していき、リーチできる顧客数を増やしていきます。


(続きは、「日本ネット経済新聞」9月8日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ