グッドスマイルロジスティクス&ソリューションズ 藤井直人ディレクター/非売品の付録で一般流通と差別化

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藤井直人氏

藤井直人氏

 フィギュアの製造販売を手掛けるグッドスマイルカンパニー(本社東京都、安藝貴範社長)。”オタク文化”の認知拡大を追い風に国内外で売り上げを急速に伸ばしている。販路は問屋経由の小売店が中心だが、近年は直販サイトの売り上げも拡大しているという。メーカーとしてどのようなEC戦略を描いているのか。EC事業を請け負っているグループ会社のグッドスマイルロジスティクス&ソリューションズ・藤井直人ディレクターに聞いた。

国内ホビー市場のシェア約3割

 ─グッドスマイルカンパニーの事業内容から教えてください。
 「主にフィギュアの企画と製造、販売を手掛けている会社です。フィギュアは従来、購入者が組み立てて着色する『ガレージキット』が主流でしたが、グッドスマイルカンパニーは完成品の販売に特化することで差別化しています。アニメキャラクターを商品化するためのライセンスを取得し、フィギュアを販売するライセンシーという立場です」
 ─フィギュアの主な販路は。
 「フィギュアショップや玩具店、模型店、小売店などが中心です。通販サイトでの取り扱いも幅広く行っています」
 ─売り上げを急速に伸ばしているそうですね。
 「13年9月期の全社売上高は前期比約15%増の130億円でした。売り上げの約7割は国内、残りの約3割は海外向けです。民間調査会社の試算によると国内のフィギュア市場は約300億円と推定されていますので、グッドスマイルカンパニーの国内シェアは約3割とみています」
 ─取扱商品について教えてください。
 「アニメのキャラクターを忠実に再現したフィギュアのほか、約2・5頭身で手のひらサイズのフィギュア『ねんどろいど』を販売しています。毎月約30種類の新商品を発売します。06年に発売したオリジナルブランド『ねんどろいど』は、独特のかわいらしさに加え、キャラクターを忠実に再現するフィギュアに比べて低価格なことから、従来のフィギュアファン以外にも顧客の裾野が広がりました」
 ─商品は全て受注生産と聞きました。
 「その通りです。新商品を発表してから約1カ月間で予約注文を受け付け、注文数を確定させてから生産を開始します。注文を受け付けてから納品までの期間は一般的に約半年間です。注文を締め切った商品の再販は原則として行いません」

(続きは本紙12月4日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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