【ウェルネスダイニング 佐々木俊文常務取締役】 <サブスク大賞特別賞受賞> /栄養相談できる宅食ECを確立(2025年12月18日・25日合併号)

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 2011年から高齢者向けの治療食や調整食をECで展開するウェルネスダイニング(本社東京都、中本哲宏社長)が12月3日、一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会の「サブスク大賞」特別賞を受賞した。定期購入者数を順調に伸ばしている点が評価された。定期購入サービスが伸びている要因などについて佐々木俊文常務取締役に聞いた。

 ─サブスク大賞の受賞要因をどのように考えているか。
 今回受賞した「健康サポート宅配食」は、フレイル対策を全面に出した冷凍弁当です。今後、社会課題になるフレイルに特化した食品はほとんど見かけません。フレイル対策には確立された手法がまだなく、研究段階にあり、フレイルの社会的な認知が高くないため、ビジネスとして挑戦することを考えてしまう企業もあると思います。先陣を切って、フレイル対策に特化した食品を提供し、社会課題に食で寄り添う姿勢が評価につながったと考えています。
 モールで「フレイル」と検索すると、書籍やトレーニンググッズなどがヒットし、食品はほとんど出てきません。「フレイル」という言葉を知っている人は約55%、内容まで知っている人は約15%という調査結果もあります。テレビCMなどで「フレイル」という言葉を聞いても、それが何かまでは分からない。このような中で商品を販売することは、当社にとってもチャレンジングでした。
 「健康サポート宅配食」はタンパク質、ビタミン、カルシウムを豊富に含みます。商品名を「フレイル宅配食」などにすることも考えましたが、社会的な認知度を鑑みて採用しませんでした。カルシウムにこだわった商品なので、骨粗しょう症が気になる人にも薦められる商品と提示しています。今後、フレイルの認知度が上がった場合は、商品名や打ち出し方の変更もあるかもしれません。


■顧客対応と改善で伸長

 ─定期購入者数が伸長している理由は。
 定期購入者数が伸びている理由は、お客さまサポートと、商品の改善にあると思います。顧客の声にクイックに対応しています。毎朝、前日の問い合わせ400~500件を経営幹部ら10人程度で確認します。味に関する指摘がたとえ1件であってもその商品を取り寄せて試食して検証します。ご指摘の通りと思えたものは、製造パートナーに改善を依頼する。中本(哲宏社長)が代表に就任してから徹底して進めています。
 味覚だけではなく、

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月18日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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