【ストリーム 市村智樹代表取締役社長】 <社内改革に着手> /コスト削減と従業員の意欲向上に注力(2025年11月13日号)

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 家電ECのストリームは現在、大きな変革期を迎えている。今年、代表取締役社長に就任した市村智樹氏は、さまざまな社内の改革に取り組んでいる。就任後、コールセンターの内製化と物流において従業員の直雇用を開始した。コストを削減しながらも、従業員の働くモチベーション向上にも注力している。市村社長に社内改革の状況や手応え、今後の成長戦略を聞いた。

■コストを半分以下に

 ─コールセンターを内製化したと聞いた。理由について伺いたい。
 昔にさかのぼると、もともとは社内で行っていた業務なのだが、さまざまな理由でアウトソーシング(外部委託)になっていた。ただ、それが結果的にコスト高を招いていた。それならばもう一度、「自分たちでやろう」と思い、社内で顧客対応を実施することにした。非常にシンプルな判断だ。今回の内製化により、コスト面を抜本的に見直し、従来のコストの半分以下に抑えることを目指している。
 ─10月1日からコールセンターの内製化を開始したとのことだが、体制はどのように構築したのか。
 経験者を中心に十数人採用し、そこに既存社員数人がフォローに入るという形で合計15人の体制でコールセンターの運営をスタートした。9月の1カ月間は研修期間に充てており、商品知識のほか、当社が使用している独自の販売管理システムに慣れてもらう時間をしっかりと確保した。おかげで大きな混乱なく、内製化への切り替えを実現できた。
 ─物流の改革についても伺いたい。
 物流センターにはもともと当社の社員以外に、外国人実習生、派遣従業員がいた。今回、この派遣従業員を直雇用に変更した形だ。この変更により、従業員数は約1.5倍に増加したが、コストダウンを見込める。派遣会社に支払うコストがなくなるため、コストを抑制できる。


■「日報」を全て確認

 ─社長に就任してから従業員とはどのように向き合っているのか。
 以前より存在していた「日報制度」において、私は毎朝ストリーム全社員の日報を見て、コメントを返信するようにしている。私が7月に着任して従業員の日報を見たとき、すぐに「あ、これは誰も見ていないな」と感じた。内容が「お疲れさまです」だけだったり、単なるつぶやきで終わっていたりと、寂しい日報になっていた。これでは報告書としての意味をなしていない。
 ─そこからどのように変更していったのか。
 まず、私が毎朝6時に出社して、1時間かけて約100人分となる全員の日報に目を通し、一人一人に何かしらメッセージを返信することから開始した。

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月13日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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