【アテニア 春田康児事業統括本部本部長】 <25年12月期は過去最高売上達成へ> /三つの「つながり」が根幹に(2025年9月4日号)

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 ファンケルグループのアテニアは、「30年のエイジングケア専門ブランド。確かな美しさを、続けられる価格で。」というメッセージで、化粧品の開発・販売を行っている。24年3月期の売り上げは、前期比13.0%増の151億9300万円だった。ファンケルのキリングループ参画後、アテニアの売り上げは非開示となっているが、右肩上がりで成長を続けているという。事業統括本部の春田康児本部長に話を聞いた。

 ─業績について聞きたい。
 25年度(25年12月期)に関しても過去最高の売り上げを達成できる見込みだ。
 主力チャネルの通販は直近10年間、右肩上がりで成長している。
 ─成長の要因は。
 当社がダイレクトマーケティングを中心に展開しているため、コロナ禍の影響を受けず、安定した事業展開を継続できたという点は大きい。
 「高品質なものを適正価格でお届けする」というコンセプトで商品を開発してきた。適正価格を実現するため、テレビCMや芸能人起用などのマスマーケティングにより、一挙に事業を拡大するといったことは基本的に行ってこなかった。商品の品質に対する、お客さまの確かな評価が、じわじわと世の中に広がっていったことが、継続的な成長につながったと考えている。
 現代は、商品の良さを実感したお客さまのレビューなど、お客さまの満足が世の中に伝播していく仕組みがある。口コミなどの情報は、新しいお客さまへと商品が広がっていくきっかけにもなっている。
 商品を発売する前には、第三者機関のブラインドテストを通じて、確かな品質を確認した上で販売を行っている。
 ─EC事業の戦略について聞きたい。
 自社ECは、36年積み重ねてきた、CRMのモデルやお客さま基盤を持っている。
 自社ECの成長戦略の根幹にあるのが「つながり」だ。大別すると、(1)商品(2)情報(3)人と人─という三つの「つながり」がある。
 「商品」についてのつながりとしては、定期購入サービスや、クロスセルの促進といったことが挙げられる。
 「情報」のつながりにおいては、情報誌・アプリ・LINEなど、紙とデジタルの両方を駆使しながら、お客さまとの関係性を深めている。

(続きは、「日本ネット経済新聞」9月4日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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