【カクヤス 細谷武俊 副社長】EC売上高300億円を目標に設定/来期を目処に100億円達成へ

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細谷武俊 社長

細谷武俊 社長

 酒類のECサイト「なんでも酒やカクヤス」を運営するカクヤス(本社東京都、佐藤順一社長)の15年3月期のEC売上高は前期比1.1%増の88億4000万円となった。通販事業開始以来続いていた2桁増収記録がストップした。大手EC企業の酒類販売参入が大きく影響したという。ただ影響を受けながらも、微増収を達成している。同社では来期を目処にEC売上高100億円の達成を見込んでいるという。EC事業の責任者である細谷武俊副社長に今後の展望を聞いた。

-15年3月期のEC事業の業績を教えて下さい。

 15年3月期のEC売上高は前期比1.1%増の88億4400万円でした。これまでは前期比10~20%の増収で推移してきていました。ただ15年3月期は、14年4月の消費増税の影響などもあり、微増収という結果になりました。15年3月期は、増税よりも、大手EC企業による酒類販売への参入の影響を一番受けました。この影響によって、一部モール店の売上高は一時期、4割減まで落ち込みました。ただ、徐々に持ち直し、現在は落ち込む以前より上向いてきています。
 また消費増税前の駆け込み需要の反動による冷え込みもありました。とはいえ、その影響は「世間並み」という印象です。昨年の夏ごろからは持ち直してきたという印象です。

-そうした中で、増収を確保できた要因を教えて下さい。

 新規獲得を特に意識して伸ばした点にあると考えています。従来よりもウェブ広告にかける予算を増やし、リスティング広告やアドネットワークを中心に露出度を高めました。

-貴社のEC事業の強みを聞かせてください。

 最大の強みは「配送スピード」だと自負しています。当社では、東京23区の全域と、神奈川・埼玉大阪の一部エリアに約200店の実店舗を構えています。通販で受けた注文でも、届け先が店舗から半径約2キロ以内であれば、注文から一時間以内に商品を届けるようにしているのです。
 内訳としましては、店舗からの配送が可能なエリアからの注文がEC売上高の7割を占めています。一方で、店舗の配送エリア外からの注文による売上高も毎年、前期比で約30%ずつ伸長を続けています。

(続きは日本ネット経済新聞 9月3日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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