コメ兵(本社愛知県、石原卓児社長)では、越境EC事業を成長ドライバーの一つとして位置付け、積極的な展開を進めている。24年3月期の越境EC売り上げは前期比33%増だった。
同社では、ラグジュアリーブランドの中古品を中心に、バッグや財布、ファッション、ジュエリー、時計などを販売している。
15年に「eBay(イーベイ)」に出店。以来、米国市場を中心に、同社の越境EC事業は成長を続けている。越境EC事業については、戦略的に内製化を図り、効率的な運用を行っている。
実店舗を活用したOMO施策や、訪日外国人との接点づくりにも注力。来日前に自社越境ECサイトを通して、商品の「取り寄せ予約」を行い、実物を見てから購入するケースも多いという。海外で利用されるSNSなどでコミュニケーションを取り、帰国後の越境ECでの商品購入や、訪日時の再来店につなげているそうだ。
世界的に、「USED IN JAPAN(ユーズドインジャパン、日本国内で使われたユーズド品)」や、「CHECKED IN JAPAN(チェックドインジャパン、日本で真贋鑑定された商品)」のニーズが高まっているという。
同社の営業本部・オンライン事業部長兼カスタマーサクセス部長の甲斐真司氏は、「中期的には越境EC比率を20%まで引き上げていきたい。高品質の製品を届け、海外のお客さまからの信頼を獲得していきたい」と話している。米国を主戦場に、アジアや欧州のECモールにも積極的に進出していくことを検討しているという。
(続きは、「日本ネット経済新聞」4月24日号で)
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