〈非ニコチン系喫煙具EC〉 人気商品は900万本のヒット/女性比率8割の商品も

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 在宅勤務の増加や、法改正による屋内の禁煙化を受け、ニコチンを含まない喫煙具(以下、非ニコチン系喫煙具)が、ECで大きく売り上げを伸ばしている。度重なるたばこの値上げも追い風となっているようだ。17年設立のロックビル(本社東京都)が18年にECで発売した非ニコチン系喫煙具「ドクターベイプ」は、現在定期購入の利用者が7万人を超えており、専用カートリッジの累計販売本数は900万本を超えている。20年12月期のEC売上高は本紙推定で30億円。その大部分を「ドクターベイプ」で上げているとみられる。HAL(本社沖縄県)が20年6月にECで発売したニコチンゼロの喫煙具「Dr.Stick(ドクタースティック)」は、累計の販売個数が200万個を超え、予約待ちの状態が続いているという。コロナ禍と、屋内の原則禁煙化が重なったことから、売りやすい市場環境が整ったとみて、同市場に参入する企業も多い。「ニコチンを含まない喫煙具」は今後、新たなリフレッシュツールとして市場を拡大していきそうだ。

■急増するたばこの「代替」

 ロックビルが販売する「ドクターベイプ」は、楽天市場のランキングの「ホビー」カテゴリーで、発売以降常に上位をキープする大ヒット商品になっている。ニコチンではなく、たばこに近いフレーバーや、りんごやマスカットのフレーバーを、たばこに近い感覚で吸う。リピートする顧客も多く、交換カートリッジを定期購入するユーザーは7万人を超えているという。
 21年6月からは、一部コンビニでの販売を始めたが、これまでの売り上げはすべてECによるものだ。ニコチンを含まない喫煙具は、商品カテゴリーが日用品や雑貨となる。詳細な説明がないと販売が難しいことから、EC向きの商品といえそうだ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月22日・29日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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