〈楽器EC〉 コロナで販売増、定着化図る/オンライン接客、CRMを強化

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
デジタルサイネージでオンライン接客を再現する=池部楽器店

デジタルサイネージでオンライン接客を再現する=池部楽器店

 「巣ごもり需要」を捉えて売り上げを伸ばした楽器のEC事業者が、顧客の定着化を進めている。コロナ禍で獲得した新規顧客のリピーター化が今後の課題で、オンライン接客やCRMを用いた情報配信を充実させている。一方、管楽器やバイオリンはコロナ禍で不振が続いており、販売を立て直そうとする動きが広がっている。

 ギターなど自宅で演奏できる楽器は、新型コロナの影響でネット通販需要が増加した商品ジャンルの一つ。1回目の緊急事態宣言が発令された20年4~5月に、各社で新規顧客の獲得が進み、売り上げが伸長した。
 楽器の通販人気は21年に入ると需要が一巡し、販売は前年よりも緩やかになっている。オンライン接客を導入するなどし、顧客に店頭のような楽器や機材の説明を行い、再購入につなげる事業者もある。


■8割以上が購入の例も

 池部楽器店(本社東京都、田中義章社長)は20年12月から、オンライン接客を導入している。現在、オンライン接客に対応しているのは、アコースティックギター、エレキギター、エレキベースが中心。やり取りはマンツーマンで、完全予約制を採用している。
 実際の音を伝えたり、カメラで楽器をアップに映して木目や状態を確認できるようにした。初心者にはきれいな音の出し方やこつを伝えている。
 利用者によっては接客が2~3回になる。オンライン接客を行った人のネット通販のコンバージョン(CV)率は8割を超えているという。
 山野楽器(本社東京都、山野政彦社長)は20年の冬から、オンライン接客用のプラットフォームを搭載した。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月24日号で)

バイオリンを演奏するラストアイドルのメンバー大場結女=黒澤楽器店

バイオリンを演奏するラストアイドルのメンバー大場結女=黒澤楽器店

LUNA SEAのギタリストSUGIZOが監修したバイオリン=黒澤楽器店

LUNA SEAのギタリストSUGIZOが監修したバイオリン=黒澤楽器店

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ