〈和菓子・スイーツEC〉 7―8月の売上が伸長/巣ごもり需要、インスタ活用で

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銀座千疋屋のレビュー画面でインスタの投稿を表示

銀座千疋屋のレビュー画面でインスタの投稿を表示

 和菓子やスイーツをネットなどで販売する企業が、EC売り上げを伸ばしている。7―8月の売り上げが前年同期間比で5割以上の増収となった企業も目立っている。「巣ごもり需要」を捉えただけでなく、SNSを活用して新規顧客の獲得が進んだ事例もある。和菓子を中心にECを展開している企業では、洋菓子のラインアップを強化し、若年層の購入につなげている。

 銀座千疋屋(本社東京都、齋藤充社長)の今年7―8月でのEC売り上げは、前年同期間実績より8割増となりそうだ。コロナ禍で、実家に帰省できない人に中元やギフトを送る消費者が増えたことで、ネットの利用が拡大した。
 自社ECサイトに付けたレビュー機能が有効だった。同社は今年1月に、ECサイトを大幅に刷新し、レビュー機能を追加し、インスタグラムに銀座千疋屋のハッシュタグが付いている人の投稿を、サイト内のレビューとして紹介するようにした。
 顧客が直接レビューへ投稿できるだけでなく、顧客の投稿を選んでレビューとして活用している。自社で発信するのではなく、顧客の投稿を使用することで購入を検討している人の関心を集めた。ウェブ事業部の山口十夢マネージャーは、「巣ごもり需要だけでなく、レビュー機能を充実させてことで新規購入が増え、コンバージョン(CV)率も前年より2倍に伸長した」と話す。


■インスタの運用代行で顧客拡大

 インスタグラムの運用代行サービスを利用して、フォロワーの獲得とブランディングを進める企業もある。
 銀座千疋屋の子会社である花園万頭(本社東京都、齋藤充社長)は19年12月に、インスタグラムの運用代行サービスを導入した。20人だったフォロワー数は今年8月29日時点で5889人になった。20代後半から30代の新規顧客が大幅に増えたといい、EC売り上げは前年実績の2.2倍で推移している。

(続きは、「日本ネット経済新聞」9月3日号で)

花園万頭がEC限定で発売している花園ロール

花園万頭がEC限定で発売している花園ロール

船橋屋が販売しているEC限定のかき氷

船橋屋が販売しているEC限定のかき氷

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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