ティーライフは7月12日、セレクトショップ型のECサイトを運営するライフイット(本社東京都、中川勝博社長)を完全子会社化すると発表した。ライフイットは旧社名の「桃源郷」時代に楽天市場の「SHOP OF THE YEAR(SOY、ショップ・オブ・ザ・イヤー)」でグランプリを受賞するなど、EC業界で著名な企業だった。ティーライフはライフイットのECノウハウを吸収し、若年層の開拓を強化したい考えだ。
ティーライフは8月1日付でライフイットの全株式を取得する。株式取得後、ライフイットの代表取締役会長にはティーライフの植田伸司社長が、ライフイットの代表取締役社長にはティーライフの須浪薫取締役が就任する予定。株式の取得価額は公開していない。
「ライフイットは、ティーライフにはない、ニッチな要望に応えるECサイトの運営ノウハウを持っている。そのノウハウを吸収することで、ティーライフの主力商品であるお茶を、20〜30代のお客さまに普段使いで利用していただけるよう、ECを強化したい」(須浪取締役)と話す。
ティーライフグループの商品開発力や仕入れ力をライフイットのEC事業に生かす計画もある。両社のノウハウをそれぞれの事業に生かすことで、シナジー効果を発揮したい考えだ。
ライフイットは01年の創業後、楽天市場のオークション機能を効果的に活用し、SOYグランプリを受賞するまで成長した。08年10月にNECビッグローブ(現ビッグローブ)の傘下に入った後は、M&Aをしながらニッチな専門ECサイトを多数立ち上げていた。
16年4月にはオーネストの傘下に入り、その後、代表取締役を務める中川勝博氏が株式を取得。18年4月には社名を桃源郷からライフイットに変更していた。
18年3月期の売上高は前期比4・2%増の12億8000万円、当期純利益は2600万円(前期は2700万円の赤字)だった。
ティーライフ/旧「桃源郷」を買収/ECノウハウ吸収が狙い
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