アスクル 18年5月期/通販売上3533億円/チャーム買収でBtoCは30%増

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2月に本格稼働した「AVC関西」は早期立ち上げに成功

2月に本格稼働した「AVC関西」は早期立ち上げに成功

 アスクルの18年5月期における通販事業の売上高は、前期比6.8%増の3533億1600万円だった。日用品ECの「ロハコ」が順調に推移し、さらにペット用品ECの「チャーム」を買収したことで、BtoC—EC事業は同30.0%増の507億1400万円に拡大した。
 「ロハコ」の売上高は同7.0%増の417億円だった。「ロハコ」専用の物流センター「AVC日高」の全面稼働開始により、売り上げは回復。今年3月以降、「ロハコ」の成長を加速するため、定番品を値下げし、ヤフー会員向けのポイント施策を強化したことで新規顧客の獲得に成功した。
 ロジスティクス事業は同43.7%増の70億400万円だった。子会社で宅配サービスを提供するエコ配の売上高が増加。2月から本格稼働している物流センター「AVC関西」は、稼働開始から3カ月間で従来のセンターと同様の生産性を確保。今後、ロジスティクス事業の収益拡大にも貢献する見通しだ。
 連結業績における売上高は同7.3%増の3604億4500万円、営業利益は同52.7%減の41億9200万円、当期純利益は同362.5%増の46億9300万円だった。
 新たな物流センターの開設や配送コストの悪化などでコストは上昇したものの、コスト圧縮のための「KAIZEN活動」などが実を結び、利益目標は達成した。
 「プラットフォームの革新に本気で取り組む。配送コストは自社配送の拡大やシェアリングの活用でコストを下げる。物流費は自動化やロボット化で中長期的に下げる」(岩田彰一郎社長)と意気込む。
 19年5月期の連結業績における売上高は、同8.2%増の3900億円、営業利益は同43.1%増の60億円、当期純利益は同25.4%減の35億円を見込む。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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